個人事業主やフリーランスの方が、事業を行う上で経費計上できる金額が多ければ節税効果が大きくなります。
ただし、経費については曖昧な部分があり、何が経費として認められるのかは業種などによっても異なります。
この記事では、経費の基本的な考え方を確認できるようにまとめています。
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経費に関する基本的な考え方
確定申告は自己申告です。ですから、個人事業の経理を事業主自身が行っていれば、経費計上の基本的な考え方を理解しておくことは重要です。
これから取り上げる、経費計上の判断基準を確認していただければと思います。
事業に必要な出費
経費計上できるかどうかを判断する1つの要素は、ご自身の事業に必要な出費かどうかです。
事業を行う上で必要な出費については、経費計上することができます。
例えば、自宅で仕事をしているプログラマーやWebデザイナー、ライターやブロガーの方であれば仕事をする上でパソコンは必須ですよね。
ですから、パソコンを購入する際の出費は必要経費として計上できます。
明確に説明できるか
経費計上できるかどうか判断する他の要素としては、経費について明確に説明できるかどうかです。
「ライターとして自宅で働いており、仕事で使うためにパソコンを購入し経費として計上しました」
仮に税務調査があったときなど、上記のように事業を行う上で必要であることをきちんと説明できるのであれば問題なく経費にできるでしょう。
もし、明確に仕事で必要なことを説明できなければ、経費計上しないほうがいいでしょう。
経費に関する注意点
プライベート分は含めない
プライベートで使用する分については、経費計上することはできません。
ですから、事業でもプライベートでも利用するものについては、按分計算した上で事業で使用する分だけを経費として計上する必要があります。
パソコンをプライベートでも利用しているのであれば、仕事とプライベート分の使用割合を計算して仕事で使用する分だけを経費にします。
また、自宅でパソコンを使って仕事をしている場合、通信費についても経費とすることが可能です。
この場合、インターネット料金についても、基本的にはパソコンと同様の割合で経費計上することになります。
また、仮にパソコンは仕事用として購入していたとしても、他の通信機器を使ってプライベートでインターネットを利用する場合は、通信費を全額経費とすることはできないでしょう。
プライベート分を差し引いた上で、残額を経費計上することになります。
家事関連費の按分計算については、下記の記事でご説明しています。
関連記事:家事関連費として按分できる必要経費と計算方法について
証拠を残す
経費計上できるものを購入した場合、証拠となるものを保管しておく必要があります。
経費にできるものでも、購入した証拠を提示できなければ経費として認められません。
ですから、領収書は捨てずに保管しておきましょう。
また、領収書が発行されないような出費についても、クレジットカードの明細書や出金伝票に日付や購入した物の情報を記入して保管しておけばOKです。
一度に経費に出来ない物
経費としは認められる物でも、一度に経費計上できないものがあります。
使用する期間が1年以上で、購入金額が10万円以上のものについては、原則一定の期間に分けて経費とする必要があります。
その処理のことを減価償却といいます。
例えば、自宅で仕事に使うために購入したパソコンが10万円以上した場合は、一度に経費とするのではなく一定期間の間、減価償却をして経費計上することになります。
もし、購入した金額が10万円以下であれば、その年に全額を必要経費にすることが可能です。
これが、基本的な処理のルールです。
ただし、購入したパソコンが10万円以上であっても、青色申告をしている個人事業主であれば全額を経費計上することができます。
また、10万円以上のパソコンを購入した白色申告の方でも、通常の減価償却より節税効果が高くなる方法を利用することが可能です。
詳しくは、下記の記事にまとめていますので参考にしていただければと思います。
関連記事:個人事業主がパソコンを経費にする際の勘定科目と仕訳例
経費の特例が利用できるか確認しよう
経費の特例を利用できるかどうかを、確認することもお勧めです。
家内労働者の必要経費の特例と言って、必要経費が65万円まで認められる特例があります。
この特例が利用できれば65万円まで経費にすることができるので、経費にできる金額が少ない方にとっては節税効果が期待できます。
是非、利用できるかどうかを確認していただきたいと思います。
具体的には、”家内労働者等”に該当すれば、特例が受けられます。
特定の業種に限られるのですが、青色申告でも白色申告でも適用できます。
下記の記事で、”家内労働者等”に該当する業種や、特例を受ける場合の”確定申告の手続きの仕方”を説明してますので参考にしていただければと思います。
参考記事:家内労働者等の必要経費の特例とは|変更点・具体例・更正の請求
自分で判断が出来ない場合
この記事では、経費計上の基本的な考え方についてご説明しました。
しかし冒頭でも触れたように、経費については曖昧な部分があり、何が経費として認められるのかは業種などによっても異なります。
仮に、自分で判断ができなくて適当な会計処理をしており、後から税務調査で経費計上したものが否認されれば、追加で税金を支払う必要が生じます。
関連記事:税務調査の対象となるリスクの高い個人事業主の特徴とは?
特に高額な出費で、経費にできるかどうか判断がつかない場合は、税理士などに確認するようおすすめします。