確定申告の必要経費を理解しよう!減価償却費の計算方法と仕訳の例

 

 

個人事業主が必要経費として計上できるものの中に減価償却費を上げることができます。
 
 
この記事では、減価償却費の仕組みや計算方法、そして仕訳の例をいくつかご紹介いたします。
 
 
 

減価償却費とは

 
 
 
事業で使用する建物や機械や車などは、購入した年に使い切ってしまうようなものではありません。
 
 
購入後 何年もの間使用することになります。
 
 
仮に、そうした資産を購入した年に全額を費用計上してしまったとすれば、その年だけ費用が膨らむことになり、2年目以降は全く費用が生じないということになります。
 
 
しかし、建物や機械や車は翌年以降も継続して事業のために使用することになるわけです。
 
 
このような状況では会計的に事業の実態を正しく反映させているとは言えません。
 
 
これらの資産は年月に応じてその価値が少しずつ減少していきます。
 
 
ですから、必要経費として費用を計上する際にも価値の減少に対応させて、一定の計算によって、毎年費用を計上していくことが実態に即していることになります。
 
 
ですから、毎年減少する価値に対して一定の計算によって費用計上します。
 
 
この費用を減価償却費といい耐用年数に応じて毎年必要経費として計上していきます。
 
 
 

減価償却の方法によって節税できる金額が変わる?

 
 
 
 
まず、少額減価償却資産についての確認です。
 
 
基本的には、使用可能な期間が1年未満のもの、または取得価額が10万円未満のものについては、当期に全額を必要経費とします。
 
 
その取得価額が10万円以上であれば資産として計上し、減価償却を行う必要があります。
 
 
ただし、10万円以上でも費用として計上することができる特例があります。
 
 

一括償却資産の特例

 
 
一括償却資産の特例とは、取得した資産の価格が10万円以上~20万円未満のものであれば、耐用年数に関係なく3年間にわたり毎年3分の1の金額を減価償却していくことができる制度です。
 
 
この特例は、白色申告・青色申告のどちらでも用いることができます。
 
 

少額減価償却資産の特例

 
 
少額減価償却資産の特例とは、青色申告をしている事業者が購入した30万円未満の資産に関して、当期に全額を必要経費として計上できる特例です。
 
  
 
青色申告者限定の特典ですが、費用計上するか資産計上するかを固定資産の購入金額によって調整することができます。
 
 
こうした特例について理解すれば事業の状況に応じて効率よく節税を行うことが可能になります。
 
 
 

減価償却費の計算方法

 
 
 
減価償却費の計算方法については主に2種類に分けることができます。
 
 
それぞれの計算方法の特徴を把握すれば節税効果を挙げることも可能です。
 
 

定額法とは

 
 
定額法については、資産の耐用年数にわたって毎年一定の金額を必要経費として計上していく計算方法です。
 
 
最終的に未償却残高が1円になるまで償却を続けます。
 
 
償却途中で使用している資産が使えなくなったり、もしくは売却などしない限りは最終的に貸借対照表には資産額が1円として計上されることになります。
 
 
このことによりその資産を現在も所有しているということが確認できるようになっています。
 
 
毎年の必要経費の金額が一定ですから、シンプルでわかりやすい方法です。
 
 
個人事業主の場合には原則、この定額法が適用されます。
 
 
特に問題がなければこの定額法で処理してかまいませんが、事業の状況によっては次の定率法を採用することで節税効果を上げることが可能になるかもしれません。
 
 

定率法とは

 
 
先程、取り上げた定額法は耐用年数に応じて一定の金額を費用としていく計算方法でしたが、定率法は耐用年数の期間に渡って一定の率で計算した金額を費用として計上する方法です。
 
 
この定率法の特徴としては、一定の率をかけて毎年必要経費を計上していくことになりますが、初年度が最も必要経費を多く計上できることになり、年の経過とともにその金額が減っていくという特徴があります。
 
 
定率法を選択することで定額法よりも最初の数年間は節税効果が大きくなる可能性が高くなります。
 
 
節税効果を上げることができれば資金繰りも良くなりますから、今後の事業拡大などのために資金を効果的に活用する事も可能です。
 
 
定率法に関しては、個人事業主の場合には届出書を提出することによって定率法を選択することもできます。
 
 
ただし固定資産の中でも建物は定率法で償却することはできません。
 
 
車や備品などに関しては、定率法で処理したいものがあれば、必要な手続きを講じることによって定率法を採用できます。
 
 
もちろん定額法も定率法もトータルでは同じ金額を経費として計上することになります。
 
 

減価償却費に関する注意点とは

 
 
 
減価償却に関する注意点として、資産であっても減価償却をしないものがあります。
 
 
例えば、土地などに関しては基本的に価値が減少するものではないため減価償却はしませんので注意が必要です。
 
 
また、減価償却を行う必要のある資産に関しても、例えば年の途中で事業に関連した資産を購入した場合は、月数按分して必要経費を計算することになります。
 
 
例えば、期首が1月で期末が12月の場合、事業用の資産を購入して使用を開始したのが6月であれば、1月から5月までの5ヶ月間は必要経費として計上することはできません。
 
 
ちなみに、6月30日だったとしても1ヶ月分として計算します。
 
 
初年度のみ7ヶ月分の必要経費を計算します。
 
 
 

減価償却費の仕訳の例

 
 
 

期首に事業で使用する目的で軽自動車を新車で購入し、代金の60万円を銀行口座から支払った。

 
借方貸方
車両 600,000普通預金 600,000
 
 
 
購入時の仕訳は上記のようになります。
 
 
 
期末に償却率0.25をかけて減価償却費を計算した。定額法で計算すると仮定。
 
借方貸方
減価償却費 150,000車両 150,000
 
 
 
このように購入した金額に償却率を掛けて減価償却費を計上します。
 
 
 

10月に事業で使用する目的で、新車の軽自動車を80万円で購入し口座から支払った。尚、期首は1月で期末を12月とする。

 
借方貸方
車両 800,000普通預金 800,000
 
 
 
期中に購入しても仕訳で使う勘定科目は先ほどの例と同様です。
 
 
 
期末に償却率0.25を掛けて減価償却費を計算した。定額法で計算すると仮定。
 
借方 貸方
減価償却費 50,000車両 50,000
 
 
 
この部分が先ほどの例とは異なります。
 
 
初年度の購入時期が、この例では10月となっており、初年度には3か月分しか費用計上することができません。
 
 
ですから、80万円×0.25で1年間の減価償却費20万円を計算した後、3か月分の費用を計算する必要が生じます。
 
 
20×3÷12=5。この年の減価償却費は5万円となります。
 
 
 
尚、5万円の減価償却費を計上していたが、この車両は事業とプライベートの両方で使っており、プライベート分が40%あったことがわかった。
 
借方貸方
事業主貸 20,000減価償却費 20,000
 
 
 
全額を減価償却費として計上していましたが、その後按分計算が必要となった場合の例です。
 
 
プライベート分の40%は必要経費にできません。
 
 
それで、その金額を上記のように仕訳して、減価償却費として計上していた5万円の中から、プライベート分の2万円を減らす必要があります。
 
 
 

 

まとめ

 
 
 
 
減価償却費とは、毎年減少する資産価値に対して一定の計算によって費用計上することです。
 
 
定額法や定率法、特例について理解すれば、節税効果を高めることが可能です。
 
 
土地に関しては減価償却しません。
 
 
期中に購入した固定資産については、その期の費用は月数按分して計算します。
 
 

 

 

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ABOUTこの記事をかいた人

個人事業主のアラフォー男(ささぶね)です。 これまで、お金に関する無知が原因で経済的に苦労した経験から、お金の知識の大切さを痛感。 その後、お金に関する勉強を始め日商簿記2級やFP2級・AFPを取得。 個人事業主のお金管理に役立つ内容を中心に情報発信しています。