障害者控除とは?適用要件や控除額、控除を受けるための注意点について

障害を抱えて生活している人やその家族に対しては税金の優遇措置が設けられています。

この記事では、障害者控除の適用要件や控除される金額、障害者控除を適用する上での注意点などを取り上げます。

 

障害者控除とは

 

納税者に加えて、配偶者や扶養親族の中に障害を抱えている人がいる場合に受けられる所得控除です。本来、16歳未満は扶養親族に該当しませんが、障害者控除については16歳未満の親族も対象となります。

 

 

障害者控除の適用要件

 

障害者控除の適用要件については全部で8つあり、いずれかの条件に該当すれば所得税や住民税の負担を軽減することができます。

障害者は、障害の程度により「障害者」と「特別障害者」に分けられていて控除額もその区分に応じて異なります。

障害者控除を利用することのできる障害者の範囲については下記のとおりです。

 

障害者控除の範囲障害者特別障害者
①精神上の障害で事理を弁識する能力を欠く状況にある人該当しません該当します
②児童相談所、知的障害者更生相談所、精神保健福祉センター、精神保健指定医の判定で知的障害者とされた人該当します重度の知的障害者の人
③精神保健や精神障害者福祉に関する法律の規程によって精神障害者保険福祉手帳の交付を受けている人該当します障害等級が1級の人
④身体障害者福祉法の規定により身体障害者手帳の交付を受け、身体上の障害があると記載されている人
該当します障害の程度が1級か2級の人
⑤精神又は身体に障害のある65歳以上の人で障害の程度が①、②、④に準ずるものとして市町村長等から認定を受けている人該当します特別障害者に準ずるものとして市町村長等から認定を受けている人
⑥戦傷病者特別援護法の規定によって戦傷病者手帳の交付を受けている人該当します障害の程度が恩給法による特別項症から第3項症に該当する人
⑦原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律に基づいて認定を受けている人該当しません該当します
⑧その年の12月31日の現況で引き続き6ヶ月以上にわたり身体の障害により寝たきりで複雑な介護を必要とする人該当しません該当します

参照:国税庁 No.1160障害者控除

 

控除額

 

次は障害者控除の控除額についてです。控除額は下記の通りとなっています。

障害者27万円
特別障害者40万円
同居特別障害者
75万円

同居特別障害者とは、配偶者及び扶養親族の中に特別障害者がいて、納税者自身もしくはその配偶者などと同居している人のことです。

この条件に該当する場合は、特別障害者の控除額40万円に35万円が加算されることになります。

 

注意点

 

要介護認定を受けている場合

 

よくあるケースとしては、ご家族に要介護認定を受けている方がいる場合です。結論から言いますと65歳以上の要介護認定者は障害者控除を適用することが可能です。ただし、控除を受けるためには「障害者控除対象者認定書」の交付を受ける必要があります。

介護保険法により要介護認定を受けていたとしても、所得税法上の障害者控除の適用要件を自動的に満たすわけではありません。市区町村の介護保険窓口などで「障害者控除対象者認定書」の交付手続きを行っていただきたいと思います。

 

障害者基礎年金を受給している場合

 

別のケースとしては、障害者基礎年金を受給している方がいる場合です。このようなケースでも障害者控除を適用することは可能です。ただし、この場合も無条件で控除が受けられるわけではありません。

このケースでは、障害者控除を受けるために市区町村の福祉担当窓口などで手続きをして「障害者手帳」の交付を受ける必要があります。

「障害者手帳」の交付に関連して、注意していただきたいのは、交付までに意外と時間がかかるという点です。各自治体によって異なると思いますが、通常1か月~1か月半ほどかかります。状況によっては、さらに時間がかかる場合もあるようです。

「障害者手帳」を申請中でまだ手元にない場合は、障害者控除が受けられない事もありますので、手続きは早めに行うようにしていただきたいと思います。

 

最後に

 

この記事で取り上げた障害者控除は所得税に関係する内容です。障害を抱えている方に対しては、他にも税負担の軽減措置が多く設けられています。

障害者自身はもちろんのこと、障害者のお世話をする家族や障害者を雇用する事業者などに対しても税金の負担が軽減される優遇措置が設けられています。この記事では取り上げることができなかった内容も含まれていますので参考にしていただきたいと思います。

参照:国税庁 障害者と税

 

まとめ

 

障害者控除とは、納税者や扶養親族の中に障害を抱えている人がいる場合に受けられる所得控除です。

障害者控除の適用要件は8つ、障害の程度で「障害者」と「特別障害者」に区分されます。

控除額は、障害者27万円、特別障害者40万円です。

 

確定申告の準備の際に役立つように、所得控除をお得に活用する方法や注意点について、一覧表でまとめた記事もありますので、よければそちらもご覧ください。

一覧表で所得控除の種類を確認して確定申告に備えよう

 

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ABOUTこの記事をかいた人

個人事業主のアラフォー男(ささぶね)です。 これまで、お金に関する無知が原因で経済的に苦労した経験から、お金の知識の大切さを痛感。 その後、お金に関する勉強を始め日商簿記2級やFP2級・AFPを取得。 個人事業主のお金管理に役立つ内容を中心に情報発信しています。