事業を行う上で、準備するものの1つが印鑑です。
ただし、印鑑にはいくつか種類がありますので、どの印鑑を作れば良いのか判断に迷うかも知れません。
この記事では、ビジネスで利用する印鑑の種類や購入時の仕訳についてご説明しています。
印鑑の種類について
個人事業主の場合は、個人で使用する印鑑が1つあれば対応できないわけではありません。
ただし、必要に応じて印鑑を用意して使い分けることによって、利便性が増したり取引先に対する印象が良くなるなどのメリットがあります。
ですから、ビジネスで利用する印鑑の主な種類や特徴を確認して、必要なものを準備されるようお勧めします。
銀行印
銀行印は、文字通り銀行などに届け出て使用するための印鑑です。
銀行印は、事業用口座を開設したり、口座からお金を引き出したり、振替などをする際に使用します。
現時点で、個人の銀行口座があって事業に関する取引も一つの口座で行う場合は、新たに銀行印を作る必要はありません。
実印
実印とは、印鑑登録をしている印鑑のことです。
大切な契約書などの作成の際に利用されるもので、当人の印鑑であることを公的に保証することができます。
角印
角印とは、文字通り角型の形をした印鑑です。
銀行印や実印の場合は個人名が刻字されているのに対して、角印は屋号が刻字されており「社印」と言ったりします。
領収書・請求書・見積書などの内容が正しいことを証明するための「認印」として使われます。
ゴム印
ゴム印とは、屋号に加えて代表者の名前・住所・電話番号などが刻字された印鑑です。
上記の項目が1つにまとめられているゴム印や、項目ごとに分けられているゴム印があります。
領収書などを作成する際に使用されます。
印鑑を購入した場合の仕訳
事業で使うために印鑑を購入した場合、必要経費として計上することができます。
使用する勘定科目は、消耗品費や事務用品費の勘定科目です。
例えば、現金で購入した場合の仕訳例は、次の通りです。
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 | 摘要 |
---|---|---|---|---|
消耗品費 | 3,000 | 現金 | 3,000 | 銀行印を購入 |
また、事業用のクレジットカード決済した場合は、下記のように仕訳します。
日付 | 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
---|---|---|---|---|
購入日 | 事務用品費 | 3,000 | 未払金 | 3,000 |
引き落とし日 | 未払金 | 3,000 | 普通預金 | 3,000 |
現金で支払った場合は1回だけ仕訳を切ればいいですが、クレジットカードで支払った場合は上記の通り2回仕訳を切る必要があります。
クレジットカードの仕訳については、下記の記事で詳しくご説明していますので参考にしていただければと思います。
参考記事:クレジットカードを使用した時の勘定科目や仕訳について