この記事では、取引の際に生じる消費税の会計処理についてご説明しています。
消費税を処理する方法としては、税抜方式と税込方式があり、どちらの方法で仕訳するかによって使用する勘定科目が異なります。
使用する勘定科目や、仕訳の具体例について取り上げていますのでご確認ください。
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消費税の勘定科目
税抜方式
税抜方式では、仕入れ時にかかった消費税を「仮払消費税」、売上の際にかかった消費税を「仮受消費税」の勘定科目を使って仕訳します。
そして、決算のときにその差額分を「未払消費税」、もしくは「未収消費税」として仕訳することになります。
税込方式
税込方式の場合は、仕入や売上の金額に消費税も含めて仕訳をします。
そして、決算のときに支払った消費税と受け取った消費税の差額を計算して、「未払消費税」、もしくは「未収消費税」の勘定科目で処理をします。
また税込方式の場合は、「未払消費税」・「未収消費税」に対応する勘定科目として、「租税公課」・「雑収入(雑益)」を用いて仕訳を切ります。
消費税の仕訳例
では、実際に税抜方式と税込方式の仕訳例をご紹介したいと思います。
同じ取引をそれぞれの方式で会計処理していきます。
取引内容は次の通りです。
- 50,000円の商品を仕入、消費税(8%)と一緒に現金で支払った。
- 掛取引を行っている取引先に70,000円(税別)の商品を売り上げた。(消費税8%)
- 決算時に消費税の差額分を仕訳した。
それぞれの仕訳の違いをご確認ください。
税抜方式
日時 | 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
---|---|---|---|---|
仕入日 | 仕入 | 50,000 | 現金 | 54,000 |
仮払消費税 | 4,000 | |||
売上日 | 売掛金 | 75,600 | 売上 | 70,000 |
仮受消費税 | 5,600 | |||
決算日 | 仮受消費税 | 5,600 | 仮払消費税 | 4,000 |
未払消費税 | 1,600 |
税抜方式では、決算時に仮払消費税と仮受消費税の逆仕訳をして、その差額分を未払消費税か未収消費税の勘定科目で処理します。
今回の例では、仮受消費税の方が多かったので、差額分を支払う必要があり未払消費税で処理します。
税込方式
日時 | 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
---|---|---|---|---|
仕入日 | 仕入 | 54,000 | 現金 | 54,000 |
売上日 | 売掛金 | 75,600 | 売上 | 75,600 |
決算日 | 租税公課 | 1,600 | 未払消費税 | 1,600 |
税込方式では、取引日に仕入や売上に消費税を加えて仕訳をします。
そして、決算日に差額分を計算して未払消費税もしくは未収消費税を選択します。
最後に、未払消費税だったら租税公課、未収消費税だったら雑収入(雑益)の勘定科目で仕訳します。
今回の例では、未払消費税1,600円分を支払う必要がありますので、費用の勘定科目である租税公課で仕訳します。
注意点について
免税事業者の場合
消費税の支払いを免除される免税事業者であれば、税込方式で仕訳することになります。
仮に先程の仕訳例のように、計算上は未払消費税が発生していたとしても、免税事業者については支払いをする必要がありません。
納税義務が免除されているわけですから、その税金に関してはそのまま手元に残しておくことができます。
課税事業者の場合
課税事業者は消費税を納める必要があります。
課税事業者の場合は、税込方式か税抜方式かの選択が可能です。
まとめ
消費税の会計処理は、税抜方式か税込方式かで使用する勘定科目は異なります。
税抜方式で使用する勘定科目・・仮払消費税、仮受消費税、未払消費税、未収消費税
税込方式で使用する勘定科目・・未払消費税、未収消費税、租税公課、雑収入(雑益)