この記事では、切手代を経費計上する際に使用する勘定科目や仕訳例、会計処理の注意点についてまとめています。
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切手代の勘定科目
費用処理する場合
切手を購入したときに使用する勘定科目は、基本的には「通信費」となります。
個人事業主の会計処理であれば、通信費で処理をしておけば問題ないでしょう。
ただし購入時に費用処理をした場合は、期末時点で余っている切手代について「貯蔵品」の勘定科目を使って資産計上する必要があります。
資産処理する場合
切手を購入したときに、資産処理をする方法もあります。
この場合、購入時に使用する勘定科目は「貯蔵品」です。
最初に貯蔵品として資産処理を行った後、切手を使用するたびに「通信費」で費用処理をしていくことになります。
ただこの方法については、先ほど取り上げた費用処理する方法と比べると、会計処理の手続きが煩雑になってしまう場合があります。
次の仕訳例で確認していただきたいと思います。
購入時に、費用処理する場合と資産処理する場合を比較しています。
あとの条件は同じです。
切手代の仕訳例
●切手15,000円分を現金で購入したが、期末の時点で6,000円分が未使用のまま残っていた。(費用処理の場合)
日時 | 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
購入日 | 通信費 | 15,000 | 現金 | 15,000 |
期末 | 貯蔵品 | 6,000 | 通信費 | 6,000 |
期首 | 通信費 | 6,000 | 貯蔵品 | 6,000 |
購入時に費用処理する場合は、最初に切手代の全額を「通信費」で計上します。
その後、期末時点で未使用の切手があれば、いったん資産計上して翌期首に振り戻す仕訳を切ります。
●切手15,000円分を現金で購入したが、期末の時点で6,000円分が未使用のまま残っていた。(資産処理の場合)
日時 | 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
購入日 | 貯蔵品 | 15,000 | 現金 | 15,000 |
使用日 | 通信費 | 3,000 | 貯蔵品 | 3,000 |
使用日 | 通信費 | 4,000 | 貯蔵品 | 4,000 |
使用日 | 通信費 | 2,000 | 貯蔵品 | 2,000 |
期末 | 仕訳なし |
購入時に資産処理する場合は、最初に切手代の全額を「貯蔵品」で資産計上します。
そして、切手を使用する度にその都度、「通信費」で処理をします。
この例では、5回に分けて切手を使ったと仮定しています。
このように、購入時に資産処理する場合は、切手を使用する回数によっては仕訳処理が、購入時に費用処理する場合と比べて煩雑になる可能性があります。
費用処理と資産処理にはこのような違いがありますが、どちらの処理方法で仕訳しても期末時点の切手の未使用分である「貯蔵品」の金額は6,000円で一致します。
切手代を経費計上する際の注意点
費用処理の場合、購入時は「通信費」で処理をして、期末に未使用分があれば「貯蔵品」へ振り替える処理をすることをご説明しました。
これは、必ずそうした会計処理が必要というわけではありません。
実務上は、切手の未使用分が極端に多いわけではなくて、通常使用する範囲内であれば期末に「貯蔵品」勘定への振替処理をせずに、当期の費用として全額を経費計上しても問題にはなりません。
ただし例えば、前期の期末時は未使用分を「貯蔵品」として振替処理をしたのに、当期の期末時には未使用分を資産計上せずに、未使用分も含めて全額を経費計上するといったことはできません。
継続性の原則に基づいて、同様の方法で会計処理を続けていく必要があるからです。
まとめ
●切手代を費用処理する場合、購入時に全額を「通信費」で仕訳します。
●切手代を資産処理する場合、購入時に全額を「貯蔵品」で仕訳します。
●会計処理は同様の方法を継続していく必要がありますので、なるべく煩雑にならない処理を選びましょう。