前払費用の勘定科目と仕訳例

この記事では、前払費用の勘定科目の使用方法や仕訳例をご説明しています。

 

前払費用の基本的な処理を理解することで、費用を正確に期間配分することができます。

 

【PR】おすすめの会計ソフト 詳細
やよいの白色申告オンライン 個人事業主向けクラウド白色申告ソフト。インボイス制度や電子帳簿保存法にも対応。全ての機能がずっと無料で使えます。
やよいの青色申告オンライン 個人事業主向けクラウド青色申告ソフト。インボイス制度や電子帳簿保存法にも対応。全ての機能が1年間無料で使えます。
弥生会計オンライン 法人向けクラウド会計ソフト。インボイス制度や電子帳簿保存法にも対応。全ての機能が1年間無料で使えます。
タックスナップ 記帳作業がスワイプで簡単、確定申告もスマホで完結、アプリストア4.6高評価の会計アプリ。2025年3月17日まで、「安心プラン」が1万円割引キャンペーン中です。2週間無料お試しができます。

 

前払費用とは

 

前払費用とは、商品やサービスの提供を継続的に受けることを目的に事前に支払った金額のうち、来期に対応する期間について会計処理する際に使用する勘定科目です。

 

例えば、1年分の保険料をまとめて支払うようなケースで保険料に来期分も含まれている場合は、前払費用を使って決算時に決算整理仕訳、来期首に再振替仕訳をすることで、正しい費用の期間配分ができます。

 

その際、前払費用ではなく前払保険料などの勘定科目で仕訳しても問題ありません。

 

前払費用ですから、費用の勘定科目と考えるかも知れませんが、資産の勘定科目になるので貸借対照表の資産の部に計上されます。

 

当期と来期にかかる費用をまとめて支払うような場合は、当期に関しては費用処理をして来期分については決算の際に一度資産処理を行います。

 

そして、来期首に再振替仕訳を行い来期分の費用として計上します。

 

この一連の手続きによって、正しい損益計算が可能になります。

 

前払費用の仕訳例

 

前払費用の仕訳例を、一連の流れでご説明していきたいと思います。

 

例えば、4月1日に1年分(24万円)の損害保険料を支払ったとします。

 

個人事業主の場合は、12月31日が決算です。

 

この場合の一連の仕訳の流れは次のようになります。

 

  1. 期中仕訳
  2. 決算整理仕訳
  3. 再振替仕訳

 

実際の仕訳例で確認してみたいと思います。

 

①前払費用の期中仕訳

 

日付借方金額貸方金額
4月1日損害保険料240,000現金240,000

 

4月1日に全ての保険料を費用として計上しますが、支払った金額の9ヶ月分(4月~12月)が当期の費用で、3ヶ月分(翌1月~3月)は来期の費用となります。

 

ですから、12月31日の決算時に決算整理仕訳をして、正しい費用配分をする必要があります。

 

②前払費用の決算整理仕訳

 

日付借方金額貸方金額
12月31日前払費用60,000損害保険料60,000

 

決算時に来期の費用に相当する金額6万円を、損害保険料の費用から前払費用の資産の科目に振り替えることで、当期分の保険料18万円を計上できます。

 

そして、資産計上した6万円については、来期首に再振替仕訳をすることで来期の費用として計上することができます。

 

なお先程、前払費用ではなく前払保険料の勘定科目を使って仕訳することもできるとご説明しましたが、貸借対照表には前払保険料ではなく前払費用の勘定科目で計上する必要がありますのでご注意ください。

 

③前払費用の再振替仕訳

 

日付借方金額貸方金額
1月1日損害保険料60,000前払費用60,000

 

翌期首に上記の再振替仕訳をするのですが、決算整理仕訳の逆仕訳を切るだけですので特に難しいことはありません。

 

多少面倒に感じるかも知れませんが、このような一連の処理をすることで当期分の費用と来期分の費用を正しく振り分けることができます。

>個人事業主のお金に関する情報メディア「個人事業主プラス」

個人事業主のお金に関する情報メディア「個人事業主プラス」


主に個人事業主のお金に関する情報発信を通じて、ご覧頂く方のお役に立つメディアを目指しています。