元入金とは?勘定科目と仕訳例、資本金との違いについて

 

この記事では、元入金という勘定科目の意味や、資本金との違いについて、仕訳の例をご説明したいと思います。

 

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元入金とは?

 

まず、元入金(もといれきん)とは一言で言いますと、個人事業主の元手です。

 

元入金は、個人事業主の独自の勘定科目であり、法人の資本金に相当するものです。

 

個人事業主限定の勘定科目には、元入金以外にも事業主借や事業主貸といった勘定科目があります。

資本金との違いとは

 

資本金については、会社設立時に差し入れた金額は基本的に変化しません

 

勿論、増資などの手続きを行なうことで資本金の金額を増やすことができますし、逆に減資によって資本金の金額を減らすことも可能です。

 

このように意図的に増資や減資をしなければ資本金は一定のままです。

 

しかし、元入金の場合は個人事業主が事業を始めるに当たって、差し入れた金額と事業から得られた利益を合計することになるので、元入金の金額は毎年変化することになります。

 

また、事業に関係しないプライベートな理由のために資金が動く場合もありますが、そのような時に使用する、事業主借や事業主貸の勘定科目を使う場合も元入金の金額は変化することになります。

 

ですから、例えば事業で利益が得られずに最終的に赤字となったり、個人的な支出のために事業主貸の勘定科目を多く使用するなら、その金額によっては元入金がマイナスになることもありえます。

 

ですから、元入金がマイナスになって行くとすれば、利益面や個人的なお金の使い方などを見直す必要があるかもしれません。

 

逆に、元入金がプラスになっているのであれば、利益が順調に増えていたりプライベートな理由でお金を使用する額がそれほど多くないとも言えるので、理想的な状態だといえます。

元入金を使った処理や計算方法

 

元入金という勘定科目は、事業を始める際の個人事業主の元手となるものです。ですから、事業を開始する際に用意した資金は元入金で処理することになります。

 

このような事業資金は分かりやすいのですが、それ以外でも元入金を使って仕訳をするケースがあります。

 

例えば、平成26年1月から帳簿記帳が義務化された白色申告。

 

これまでは、事業を細々とやってきていて帳簿もつけておらず、義務化された後もそのまま惰性で今日まで帳簿付けをしていないといった場合や、そもそも白色申告の帳簿付けの義務化自体を知らなかったといったケースもありえます。

 

いずれにしても、このようなケースで今年から帳簿をつけようとする場合、これまで使用してきた資産、例えば車やパソコンなどを元入金の勘定科目を使って資産計上することができます。

 

このようなケースで元入金を使用する場合もあるので抑えておきましょう。

 

元入金の計算については、会計ソフトを利用している場合は、事業開始の際の元入金の仕訳処理だけで、あとはソフトが自動で計算してくれるものがほとんどです。

 

ちなみに、翌期首の元入金の計算式は下記の通りです。

 

翌期首の元入金=当期の元入金+青色申告特別控除前の所得金額+事業主借-事業主貸

 

元入金の仕訳の例

 

開業資金として準備していた現金50万円を元入金勘定で仕訳した。

 

借方金額貸方金額
現金500,000元入金500,000

 

今年から帳簿をつけることになり、保有している資産{現金50万、商品25万、パソコン(取得価額15万、減価償却累計額3万)}を元入金勘定で仕訳した。

 

借方金額貸方金額
現金500,000減価償却累計額30,000
商品250,000元入金870,000
工具器具備品150,000

 

元入金は貸借差額となります(90万ではない)のでご注意下さい。

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