簿記の基本的な仕組みや主な勘定科目を理解しよう

 

日商簿記検定は年間に約60万人の方が受験をする非常にメジャーな資格試験です。多くの人が資格取得を目指す簿記の人気の理由や基本的な仕組み、そして仕訳の際に使用する主な勘定科目にについて記事にしたいと思います。

 

簿記とは

 

簿記とは事業の一連の取引を記録して年間の経営成績や財政状態を明らかにする技術のことです。 このスキルを身につけることにはさまざまなメリットがあります。

財務諸表を理解できる基礎的な能力を身につけることができ、経営判断や事業を行なう上でのコスト感覚なども磨くことができることから、単に経理事務に必要な知識を習得できるだけに留まらず、資産運用や経営者として必要な知識のベースとなる部分を学ぶことができる大変有用な資格です。

進学や就職や転職などにも有利となることから、学生や経理事務の仕事を希望する女性に特に人気の資格です。

また、私のように個人事業を行っている場合は、青色申告のメリットを生かして節税効果を上げることができますが、青色申告に必要な書類を作成するためには複式簿記の知識が必要です。

個人事業を営んでいる人が65万の青色申告特別控除を受けるだけであれば、日商簿記3級の知識があれば十分対応できると思いますが、就職や転職などで経理事務の仕事を望む場合は日商簿記2級の知識があったほうがいいと思います。

求人で経理事務の条件を確認すると、日商簿記2級が条件となっている場合がかなり多いです。

ちなみに簿記とは帳簿録するから、簿記と言われるようになったそうです。(book keepingが訛って出来たという説もあります)

 

仕訳の基本的なルール

 

取引を記録するといっても、それぞれの事業者が好き勝手に記録していては、それを確認する人たちにとっては大変な作業となります。

そこで簿記では日々の取引に関して一定のルールが設けられています。取引内容が分かる用語(勘定科目)と取引金額を左右に記載して記録しますがそのことを仕訳といいます。

そして、仕訳の左側と右側の数字は必ず一致することになります。

簿記では左側を借方(かりかた)、右側を貸方(かしかた)と表現します。最初、借方と貸方が左右どちらだったか混乱することもあったのですが、以前学んだ簿記のテキストに載っていた覚え方を見てからは間違えなくなりました。     

その覚え方ですが、上記のように 借方(かりかた)の「」の文字が左に流れているので左側、貸方(かしかた)の「」の文字は右に流れているので右側というように、覚え方のコツとして紹介されていました。これ以降、借方と貸方で混乱することはなくなりました。

 

取引内容を表す勘定科目については、5つの要素に分類されるのですが、その要素に当てはまる勘定科目の増減によって、借方に記入するか貸方に記入するかを判断する必要があります。

この記事で取り上げている主な勘定科目をクリックすると、サイト内の関連記事を見ることができます。

さらに、詳しい勘定科目の意味や使い方、仕訳の例などを調べたい方は是非ご覧ください。

これから、主な勘定科目と5つの要素についてご説明したいと思いますが、貸借対照表と損益計算書を構成するものに分けて考えてみたいと思います。

ちなみに、簿記によって集計されて出された利益もしくは損失の状況をあらわした表を損益計算書といい、事業の資産や負債の状況などを確認することができる表を貸借対照表といいます。

 

 

貸借対照表を構成する3つの要素

 

資産

資産に属する勘定科目には下記のようなものが挙げられます。

 

主な資産の勘定科目            概要
現金紙幣や硬貨などのお金を処理する勘定科目
当座預金手形や小切手などで決済を行なうための預金
売掛金掛取引による商品の売上代金を後から受け取る事ができる権利
受取手形お金の受取に関する約束を記載した証券
商品在庫として手元に残っている商品
有価証券財産権を表す証券。売買目的有価証券や満期保有目的債権など
貸付金貸したお金を後から返してもらえる権利
仮払金支出の内容や金額が確定していない場合に使用する勘定科目
未収入金商品以外の代金を後から受け取れる権利

 

資産に属する勘定科目が増加した場合は借方に記入し、減少した場合には貸方に記入することになります。

 

負債

負債に属する勘定科目には下記のようなものが挙げられます。

 

主な負債の勘定科目             概要
買掛金掛取引で発生した商品代金を支払う義務
支払手形代金の支払い義務が生じる約束手形
未払金営業取引以外の費用を処理する勘定科目
借入金金融機関などから借り入れたお金

 

 

負債に関しては、資産とは逆の処理になりますので、負債の勘定科目が増加した場合は貸方に記入し、減少した場合には借方に記入することになります。

 

純資産

純資産に属する勘定科目には下記のようなものが挙げられます。

 

主な純資産の勘定科目            概要
資本金会社の事業を始める際に準備された運転資金
元入金個人事業主の資本金にあたる勘定科目

 

 

事業を始めるに当たっての元手となるお金は純資産に分類されます。純資産は負債と同様に増加した場合は貸方に記入し、減少した場合には借方に記入します。

 

貸借対照表は上記の3つで構成されており、左側の資産の金額は右側の負債と純資産の合計と同じになります。

 

損益計算書を構成する2つの要素

 

収益

収益に属する勘定科目には下記のようなものが挙げられます。

 

主な収益の勘定科目             概要
売上高事業活動から得た収入
雑収入事業活動以外の収入

 

収益とは資産が増加する原因となるものです。収益が発生したなら貸方に、仮に減少したり消滅したなら借方に記入します。

 

費用

費用に属する勘定科目には下記のようなものが挙げられます。

 

主な費用の勘定科目               概要 
租税公課国税や地方税などの税金を処理する勘定科目
荷造運賃費商品などの梱包や発送の際にかかる費用
水道光熱費事業で使用した水道・ガス・電気代
旅費交通費事業に関連する交通費
通信費事業で利用した電話やインターネット代
広告宣伝費商品の宣伝などにかかった費用
接待交際費取引先など事業に関連した人を接待する際にかかる費用
会議費会議や打ち合わせの際に発生した費用
損害保険料事業で使用するものに関連した保険料
修繕費事業で使用する固定資産の修理代
消耗品費事業で使用する10万円未満の備品や消耗品
減価償却費固定資産の償却費用
福利厚生費従業員に対する福利厚生の費用
給料賃金労働の対価として雇用者に支払われる費用
外注加工費事業に関連した外部委託費用
利子割引料事業に関連した借入の際に生じる利子を処理する勘定科目
地代家賃事業で使用する事務所や店舗の費用
貸倒損失金銭債権が回収できなくなった際に使用する勘定科目
支払手数料振込手数料や報酬を支払う際の勘定科目
車両費事業で使用する車に関連した費用
新聞図書費事業に関連した雑誌や書籍代
雑費他の勘定科目に該当せず重要性も高くない臨時的または少額の費用

 

費用は事業活動をする上で、必要な支出です。収益とは反対で費用が発生すると借方に、減少したり消滅すると貸方に記入します。

尚、収益や費用が減少したり消滅することはほとんどありません。

収益から費用を引いて、+であれば利益となり-であれば損失となります。

 

仕訳の例と転記について

 

最後に仕訳の例と転記についてご説明したいと思います。

 

通信費6,000円を現金で支払った。

借方 通信費6000貸方 現金6000

通信費という費用が生じているので借方に通信費6000と記入し、支払いのために資産の勘定科目である現金が減少することになるので貸方に現金6000円と記載します。

このように仕訳をした後に、勘定科目ごとに下記のような表に金額を集計することになります。

集計の仕方は、仕訳通りになりますが、借方の勘定科目が通信費なので通信費の左側に数字を記入し、貸方の勘定科目が現金なので現金の右側に数字を記入することになります。

このように、勘定科目ごとに金額を集計する必要がありますが、集計する表のことを勘定口座とかローマ字のTに似ていることからT勘定Tフォームなどといい、このように仕訳を記入することを転記すると言います。

 

最後に

 

如何でしたか?簿記が初めての方であれば、最初は覚えることが多いとは思いますが、仕訳のルールを理解できると処理はスムーズにできるようになります。

仕訳の借方と貸方の数字は必ず一致することや、取引内容を示す勘定科目は5つの要素に分類されること、資産、負債、純資産、収益、費用の増減がそれぞれ借方と貸方のどちらに記入することになるのかを抑えておきましょう。

 

税理士に依頼していない個人事業主の方は、自分で経理処理をして確定申告をする必要があります。

一度、簿記3級の知識を学んでおけば、今後の会計処理が楽になりますし、青色申告に切り替えれば節税効果も大きくなります。

実際に、私も勉強したおかげで、経理処理が楽になりましたし、白色申告の時よりも税金が安くなり助かっています。

簿記3級のメリットや勉強方法については、下記の記事にまとめていますので、簿記を学ぶことに関心があればご覧ください。

日商簿記3級でも役立ちます!資格取得のメリットと方法について

 

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ABOUTこの記事をかいた人

個人事業主のアラフォー男(ささぶね)です。 これまで、借金生活で苦労したりお金の知識がなかったばかりに余分な税金を払い続けてきた経験から、お金の知識の大切さを痛感。 その後、お金に関する勉強を始め日商簿記2級やFP2級・AFPを取得。 個人事業主のお金管理に役立つ内容を中心に情報発信しています。