ChatGPTを経費計上する時の勘定科目と仕訳例

  • 2023年5月13日
  • 2025年1月19日
  • 経費

ChatGPTは、事業を効率化するための強力なツールとして、個人事業主や法人、フリーランスの間で広く利用されています。

この記事では、ChatGPTを事業で利用する際の経費処理にフォーカスし、勘定科目の選び方や仕訳例をわかりやすく解説します。

また、消費税の適用が始まる2025年以降の対応についても詳しく取り上げています。

ぜひ最後までご覧いただき、日々の会計処理に役立ててください。

 

本記事のポイント

  • ChatGPTの利用料金を経費計上する際に適切な勘定科目の選び方がわかる。
  • ChatGPTを使った場合の具体的な会計処理方法が理解できる。
  • 2025年から導入される消費税への対応方法がわかる。

 

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ChatGPTの費用は経費計上できる?

事業を行う際にChatGPTを使用する場合は経費計上できます。

なぜなら、経費とは事業を行うために使用した費用のことだからです。

 

ChatGPTの支払いは経費になるというよりも、自分の事業を行う上で必要な費用だから経費計上できるということです。

 

例えば、ChatGPTは顧客対応の自動化、データ分析、マーケティングサポートなど、さまざまなビジネスシーンで活用されています。

こうした業務の一部としてChatGPTを利用しているのであれば、その費用は経費として計上できます。

経費計上することで、税金の負担を軽減し、事業運営を効率よく進めることができます。

 

ChatGPTの勘定科目

 

ChatGPTの有料プランを契約している場合、使用する勘定科目は通信費支払手数料です。

ChatGPTに限らず、通常サブスクリプション契約する場合は、上記の勘定科目を使って会計処理を行うケースが大半です。

 

ただし、具体的にどの勘定科目を選ぶかは、ChatGPTの利用目的や業務内容に応じて決定することが重要です。

 

例えば、ChatGPTを使用する用途によっては「ソフトウェア使用料」、「業務委託費」、「ITサービス費」、「研究開発費」などの勘定科目で計上することも考えられます。

ですが、小規模な事業を営んでいる個人事業主やフリーランスであれば、基本的には「通信費」や「支払手数料」などの勘定科目で仕訳を行えば問題ありません。

 

どうしても気になる場合は、税理士などの専門家に相談することも検討できますが、注意が必要なのは、どの勘定科目を使用するかよりも正しい金額で経費処理することです。

 

ChatGPTは、2024年12月5日から月額料金200ドルのプランが利用可能となりました。

そのため、利用するプランに応じて正しい金額を経費計上する必要があります。

 

以下では、主な料金プランと利用可能なサービス内容をまとめています。

 

プラン 料金 主な特徴
無料プラン (Free Plan) 0円 基本機能を利用可能、混雑時は制限の可能性
ChatGPT Plusプラン ($20プラン) 月額約3,000円 優先的なアクセス、応答速度向上、高度な問題解決能力
ChatGPT Proプラン ($200プラン) 月額約30,000円 ・GPT-4oおよびo1への無制限アクセス
・高度な音声機能への無制限アクセス

 

注意が必要なのは、ChatGPTの利用料金は、為替レートによって変動することです。

ChatGPTの有料プランは、月額料金20ドルもしくは200ドルで利用することができますが、実際に事業用の預金口座から引き落とされるときの金額は、毎月異なる可能性が高いです。

 

そのため、利用しているクレジットカードの明細等で、毎月金額をしっかりチェックして会計処理を行いましょう。

 

2025年からChatGPTの料金に消費税が導入される

 

OpenAIは2025年1月1日から、日本国内の利用者に対して10%の消費税を適用し、適格請求書(インボイス)を発行します。

概要と重要なポイント

1. 消費税導入の背景

  • OpenAI LLCは日本の消費税法に基づき、日本国内のデジタルサービス利用者に対して10%の消費税を徴収します。
  • デジタルサービスのクロスボーダー取引が対象となる規則の一環です。

2. 実施開始日

  • 2025年1月1日以降に発生するすべての利用料金に消費税が適用されます。(※2024年までの料金には消費税はかかりません)

3. 適格請求書の発行

  • OpenAI LLCは日本の適格請求書発行事業者として登録されます。
  • 日本国内の事業者に対して提供される請求書には、適格請求書制度の要件を満たす以下の内容が含まれます。
    • 請求書発行事業者の氏名または名称、および登録番号
    • 取引内容(サービスの種類など)
    • 取引日
    • 取引金額(税込価格)
    • 消費税額
  • 日本円での消費税額が明記されるため、税務申告に利用可能です。

適格請求書のメリット

1. 消費税控除のための要件を満たす

  • 適格請求書制度に基づき、消費税の仕入控除を受けるためには、適格請求書の保存が必須です。
  • OpenAIが提供する請求書は、正確な経費処理をサポートします。

2. 確実な記録と管理が可能

  • 消費税額が日本円で明記されるため、円建ての税額計算が容易になります。
  • フリーランスや法人の事業者にとって、正確な税務処理が促進されます。

具体的な影響

  • サービス利用料が、ChatGPT Plusプランの場合だと、月額約3,000円($20)の場合、税込価格で約3,300円になります。
  • 適格請求書を通じて、消費税の仕入控除が適用可能です。

 

2025年以降に、仕入税額控除を受ける事業者は、消費税も考慮した会計処理が必要となります。

参照:OpenAI

ChatGPTの仕訳例

 

ChatGPTの仕訳例については、実際に私の明細に基づいた利用日や利用金額をもとに作成しました。

なお、決済方法はクレジットカードで、事業用の口座から引き落としが行われています。 

 

  • 利用日・・2023年4月25日
  • 利用金額・・2,755円(換算レート:1ドル137.75円)
  • 支払日・・2023年5月29日

 

日付 借方 金額 貸方 金額
4月25日 通信費 2,755 未払金 2,755
5月29日 未払金 2,755 普通預金 2,755

参考記事:未払金の勘定科目と仕訳例

 

ちなみに、1年後のChatGPT利用料金は以下のようになっていました。

 

  • 利用日・・2024年4月25日
  • 利用金額・・3,169円(換算レート:1ドル158.465円)

 

月額料金20ドルは変わっていませんが、この1年で円安が進んだこともあり、利用金額は400円以上高くなっています。

このように、引き落とされるときの金額は、為替レートの関係で異なりますので、毎月の利用料金はきちんと確認するようにして下さい。

 

2025年から消費税を含んだ金額が請求されることになりますが、免税事業者であれば税込金額で会計処理すればOKです。

課税事業者の方で、利用料金と消費税を分けて仕訳する場合は、仮払消費税の勘定科目を使用します。

 

例えば、以下のような条件の場合、次のように仕訳します。

 

  • 利用日・・2025年4月25日
  • 利用金額・・3,000円(換算レート:1ドル150円)
  • 支払日・・2025年5月29日

 

日付 借方 金額 貸方 金額
4月25日 通信費 3,000 未払金 3,300
  仮払消費税 300    
5月29日 未払金 3,300 普通預金 3,300

参考記事:消費税の勘定科目と仕訳例

 

また、クレジットカード決済の場合、事業とは関係のないプライベート分が含まれていることもあります。

事業とは関係のない支払いについては、事業主貸の勘定科目で処理をおこなうことも重要です。

 

例えば、以下のような条件の場合は次のように仕訳します。

 

  • クレジット引き落とし金額8,800円
  • ChatGPT料金3,300円
  • プライベート利用分5,500円

 

日付 借方 金額 貸方 金額
利用日 通信費 3,000 未払金 3,300
  仮払消費税 300    
引き落とし日 未払金 3,300 普通預金 8,800
  事業主貸 5,500    

参考記事:事業主貸と事業主借の勘定科目の使い方と仕訳例

 

まとめ

 

今回は、ChatGPTを経費計上する際の勘定科目と仕訳例について取り上げました。

ChatGPTのようなサブスク契約の場合、基本的には通信費か支払手数料の勘定科目を使用します。

どちらを使うにしても、一度使用した勘定科目は、正当な理由がない限り継続して使用するようにしましょう。

また、ChatGPTの費用は、為替レートの変動により金額が変わりますので、クレジットカードの明細等で確認するようにして下さい。

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