白色申告と青色申告を比べると、青色申告の方が税金が安くなったり、他にもオトクな特典があると見聞きしたことがあるかも知れません。
ただ、青色申告は会計処理が白色申告よりも大変みたいだし、面倒だからといってこれまで白色申告を続けてきたのであれば、凄くもったいないです。
その間、高い税金を支払ってきたことになるからです。
確かに、白色申告よりも面倒な部分はありますが、会計ソフトなどを利用すれば簿記にあまり詳しくなくても、青色申告は可能です。
今回の記事では、白色申告から青色申告に変更することで、どのくらい税金が安くなるのか、一例をご紹介したいと思います。
青色申告は、節税効果の高い65万円の控除を受けると仮定して計算しています。
なお、計算例では復興特別所得税は考慮していません。
売上が300万円の単身者
売上が300万円の事業主が以下の条件で確定申告をする場合、白色申告と青色申告とでは税金がどのくらい違うのかを計算してみます。
- 売上・・300万円
- 経費・・50万円
- 社会保険料控除・・30万円
- 基礎控除・・38万円
白色申告の場合
白色申告の場合、所得税は次のように計算します。
300万ー50万ー30万ー38万＝182万
182万×0.05＝91,000円
白色申告の場合は、所得税が91,000円かかります。
青色申告の場合
青色申告（65万円控除）の場合は、次の通りです。
300万ー50万ー65万ー30万ー38万＝117万
117万×0.05＝58,500円
青色申告の場合は、所得税が58,500円かかります。
白色申告との差は、32,500円です。
売上が500万円の夫婦
売上が500万円の事業主が以下の条件で確定申告をする場合、白色申告と青色申告とでは税金がどのくらい違うのかを計算してみます。
- 売上・・500万円
- 経費・・120万円
- 社会保険料控除・・40万円
- 配偶者控除・・38万円
- 基礎控除・・38万円
白色申告の場合
白色申告の場合、所得税は次のように計算します。
500万ー120万ー40万ー38万ー38万＝264万
264万×0.1ー97,500円＝166,500円
白色申告の場合は、所得税が166,500円かかります。
青色申告の場合
青色申告（65万円控除）の場合は、次の通りです。
500万ー120万ー65万ー40万ー38万ー38万＝199万
199万×0.1ー97,500円＝101,500円
青色申告の場合は、所得税101,500円かかります。
白色申告との差は、65,000円です。
売上が800万円で配偶者と子供（大学生）の3人暮らし
売上が800万円の事業主が以下の条件で確定申告をする場合、白色申告と青色申告とでは税金がどのくらい違うのかを計算してみます。
- 売上・・800万円
- 経費・・180万円
- 社会保険料控除・・50万円
- 配偶者控除・・38万円
- 扶養控除・・63万円
- 基礎控除・・38万円
白色申告の場合
白色申告の場合、所得税は次のようになります。
800万ー180万ー50万ー38万ー63万ー38万＝431万
431万×0.2ー427,500円＝434,500円
白色申告の場合は、所得税が434,500円かかります。
青色申告の場合
青色申告（65万円控除）の場合は、次の通りです。
800万ー180万ー65万ー50万ー38万ー63万ー38万＝366万
366万×0.2ー427,500円＝304,500円
青色申告の場合は、所得税304,500円かかります。
白色申告との差は、130,000円です。
３つのケースについて、白色申告と青色申告の税金の違いを比較してみました。
白色申告と青色申告の違いだけで、毎年の税金に大きな差が生じることをご理解いただけると思います。
今回計算した税金は所得税ですが、青色申告をすることで所得税だけでなく、住民税や国民健康保険料なども安くなるので、多少の手間はかかっても青色申告をお勧めしたいと思います。
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あくまでも概算ですが、白色申告と青色申告の税金の違いが簡単に把握できますよ。
最後に
青色申告で65万円の控除を受けるには、いくつかの要件があります。
また、青色申告には申請期限もあります。
青色申告を検討する場合は、下記の記事も合わせてご覧になることをお勧めしたいと思います。
