個人事業主向けのおすすめ会計ソフト11選!料金やサービス内容を詳しく解説

個人事業主として事業を運営する上で、正確な会計処理やスムーズな税務申告は欠かせません。

しかし、日々の記帳や青色申告の準備は大変な作業となりがちです。

そこで、本記事では、初心者の方でも扱いやすい会計ソフトや無料で利用できる会計ソフトをご紹介しています。

会計ソフトの導入を検討している事業主の方の参考になれば幸いです。

本記事の主なポイント

  • 個人事業主に適した会計ソフトの選び方と特徴が分かる
  • 青色申告に必要な機能やメリットについて理解できる
  • クラウド型とインストール型の違いや比較ポイントが明確になる
  • 各会計ソフトの料金プランや無料プランの活用方法が把握できる

目次

個人事業主向けおすすめ会計ソフト11選!サービス内容と選び方

11の数字を持っている女性

 

青色申告を行う個人事業主にとって、会計ソフトの選択は非常に重要です。

特に、青色申告の特典である65万円控除を受けるには、複式簿記での対応が必須となります。

複式簿記は単式簿記と比べて、会計処理が面倒ですが、さまざまな青色申告の特典を受けることができるためメリットが大きいです。

今では、会計ソフトを活用することで、簿記が苦手でも青色申告の控除を受けるために必要な処理をスムーズに行うことが可能です。

本記事では、おすすめ会計ソフト11選を紹介し、それぞれの料金や機能を比較します。

会計ソフトの特徴と選び方

青色申告対応の会計ソフトを選ぶ際に、以下のポイントを重視すると、失敗が少なくなります。

1. クラウド型かインストール型か

会計ソフトには、大きく分けてクラウド型とインストール型の2種類があります。

タイプ 特徴 メリット デメリット
クラウド型 インターネットを通じて使用 どこでも使える
自動アップデート- 銀行・クレカ連携が簡単
月額料金がかかる
ネット環境が必要
インストール型 PCにソフトをダウンロード 買い切りで安く済む
ネットが不要
アップデートは手動
複数デバイスでの利用が難しい

2. 確定申告機能の充実度

青色申告を行うために、以下の機能があるかチェックしましょう。

  • 青色申告決算書・確定申告書の自動作成
  • 仕訳の自動入力・AI自動仕訳
  • 電子申告(e-Tax)対応
  • 銀行やクレジットカードとの連携

これらの機能があると、確定申告の手間が大幅に削減できます。

3. 料金プラン

会計ソフトには、月額課金型(サブスクリプション)と買い切り型があります。

料金が事業のコストに影響するため、コスパの良いソフトを選びましょう。

おすすめ会計ソフト11選

個人事業主が会計ソフトを活用することで、記帳の手間を省き、確定申告をスムーズに進めることが可能 です。

特に、青色申告の 65万円控除 を受けるためには、複式簿記による帳簿付けが必要 になります。

手作業で行うのは負担が大きいため、会計ソフトを活用するのが一般的 です。

本記事では、青色申告に対応したおすすめの会計ソフト11選 を紹介します。

それぞれの特徴や料金、初心者向けかどうかを比較 し、自分に合ったソフトを選ぶ際の参考にしてください。

おすすめの会計ソフト一覧

まずは、主要な青色申告対応の会計ソフトを比較してみましょう。

ソフト名 タイプ 料金(月額) 特徴 初心者向け
やよいのオンライン クラウド型 0円~ 白色申告、青色申告、法人向け
freee会計 クラウド型 1,480円~ 自動仕訳&確定申告機能が充実
マネーフォワード クラウド クラウド型 1,980円~ AI自動仕訳・多機能
フリーウェイ経理Lite クラウド型 無料 機能制限あり、完全無料
やよいの青色申告 インストール型 13,200円~(買い切り) 安価で長く使える
勘定奉行クラウド クラウド型 2,000円~ 法人向けの機能も豊富
ツカエル青色申告 インストール型 9,680円~(買い切り) 価格が安い、初心者向け
JDL IBEX出納帳Major インストール型 22,000円(買い切り) 会計業務のプロ向け
ミロクのかんたん!法人会計 インストール型 27,500円(買い切り) 決算対応の精度が高い
MoneyLink クラウド型 990円~ 最安プランあり、機能限定版
タックスナップ クラウド型(アプリ) 1,078円~ スワイプ仕分け機能・税務調査対策補償あり

各ソフトの特徴とおすすめポイント

個人事業主向けの会計ソフトは多数ありますが、それぞれの特徴や強みが異なります。ここでは、主要な11種類の会計ソフトの特徴とおすすめポイントを紹介します。

1. やよいのオンライン(クラウド型)

  • 特徴:一番人気の会計ソフト。操作がわかりやすく、サポートも充実。
  • おすすめポイント
    • 初年度無料で試せる(青色申告法人向け
    • 白色申告は永年無料
    • 電話・チャットサポートが手厚い
    • シンプルな操作性で初心者に最適

2. freee会計(クラウド型)

  • 特徴:全自動の仕訳機能を搭載し、銀行口座やクレジットカードと連携可能。確定申告に必要な書類を自動作成。
  • おすすめポイント
    • スマホ・PCどちらでも使いやすい
    • 自動仕訳機能が優秀で手間が少ない
    • 初心者向けのガイド機能が充実

3. マネーフォワード クラウド(クラウド型)

  • 特徴:AIを活用した自動仕訳機能が強力。データの自動連携機能が充実しており、業務効率化が可能。
  • おすすめポイント
    • AIによる自動仕訳が高精度
    • 法人や複数事業にも対応できる
    • 連携サービスが多く、事業規模に合わせやすい

4. フリーウェイ経理Lite(クラウド型)

  • 特徴完全無料 で使えるが、サポートがなく、会計知識がある人向け。
  • おすすめポイント
    • 無料で使える
    • シンプルな機能で基本的な帳簿付けが可能
    • サポートが不要な人にはコスパ最強

5. タックスナップ(クラウド型・アプリ)

  • 特徴タックスナップは、スマホアプリで手軽に会計管理ができる。スワイプ仕分け機能 で入力の手間を軽減。税務調査対策補償付き。
  • おすすめポイント
    • スマホだけで帳簿管理が完結
    • スワイプ操作で簡単に仕訳が可能
    • 税務調査リスク診断&補償あり で安心

6. やよいの青色申告(インストール型)

  • 特徴やよいの青色申告は、買い切り型で長期間コストを抑えられる。青色申告特化の会計ソフト。
  • おすすめポイント
    • 初心者向けのガイド機能が充実
    • 一度購入すれば追加料金なし
    • シンプルな操作で長く使える

7. 勘定奉行クラウド(クラウド型)

  • 特徴:中小企業や法人向けの機能が多く、仕訳処理や決算業務に強い。個人事業主でも利用可能。
  • おすすめポイント
    • 経理業務を効率化できる
    • 税理士との連携もスムーズ
    • 法人化を視野に入れている事業主向け

8. ツカエル青色申告(インストール型)

  • 特徴:買い切り型で低コストながら、青色申告に必要な機能をしっかり搭載。
  • おすすめポイント
    • 9,680円の買い切りでコスパ良し
    • 操作がシンプルで初心者でも使いやすい
    • 無駄な機能がなく、個人事業主向け

9. JDL IBEX出納帳Major(インストール型)

  • 特徴:プロ向けの高機能会計ソフト。複雑な会計処理にも対応。
  • おすすめポイント
    • 会計業務の知識がある人向け
    • 確定申告だけでなく細かい管理も可能
    • 税理士と連携しやすい

10. ミロクのかんたん!法人会計(インストール型)

  • 特徴:法人向けの会計ソフトだが、個人事業主の利用も可能。決算処理や経営分析機能が充実。
  • おすすめポイント
    • 決算書の作成機能が強い
    • 簿記の知識があれば使いやすい
    • 法人化を考えている人向け

11. MoneyLink(クラウド型)

  • 特徴:月額990円から利用できる低価格なクラウド会計ソフト。基本機能は揃っているが、機能はややシンプル。
  • おすすめポイント
    • 月額990円~の低コスト
    • 必要最低限の機能でコスパが良い
    • 小規模事業者に最適

個人事業主が会計ソフトを選ぶ際は、コスト・操作性・サポートの有無などを参考に、自分に合った会計ソフトを選び、青色申告をスムーズに進めましょう!

個人事業主向けおすすめ会計ソフト|人気・安心・無料から厳選!

 

一番人気の会計ソフトはやよいシリーズ

 

 

会計ソフトで一番人気は、やよいの会計ソフトです。

近年利用者が増加している、個人事業主向けのクラウド会計ソフトでも、利用者が一番多いサービスでシェア50%を超えています。

個人事業主向け、法人向けでも、無料のお試し期間があるため、使い勝手を試したうえで継続して使用するかどうかを検討できます。

また、白色申告の個人事業主やフリーランスであれば、永年無料で利用することも可能です。

プランによってサポート付きのものが選べるため、ご自身の状況に応じたサービス内容を選択できるでしょう。

確定申告が初めての方であれば、1年目はサポート付きを選んで、操作に慣れた2年目以降は、料金の安いプランにするなどの工夫もできます。

【PR】おすすめの会計ソフト 詳細
やよいの白色申告オンライン 個人事業主向けクラウド白色申告ソフト。インボイス制度や電子帳簿保存法にも対応。全ての機能がずっと無料で使えます。
やよいの青色申告オンライン 個人事業主向けクラウド青色申告ソフト。インボイス制度や電子帳簿保存法にも対応。全ての機能が1年間無料で使えます。
弥生会計オンライン 法人向けクラウド会計ソフト。インボイス制度や電子帳簿保存法にも対応。全ての機能が1年間無料で使えます。

スマホで簡単・安心の会計アプリならタックスナップ

簿記が苦手でも、スマホで簡単に仕訳作業や確定申告に必要な書類を作成するサービスを探している方におすすめの会計アプリは、タックスナップです。

ここでは、タックスナップのサービスについて分かりやすく解説します。

タックスナップの料金プランとサービス内容一覧

タックスナップは、ユーザーのニーズに応じて 「カンタンプラン」 と 「安心プラン」 の2種類のプランを提供しています。

以下の比較表で、それぞれの料金やサービス内容をわかりやすく整理しました。

プラン名 料金(税込) 主要機能 税務調査リスク診断 税務調査対策補償 キャンペーン適用価格
カンタンプラン 月額1,078円 / 年額12,936円 スワイプ仕分け機能・AI自動仕分け・確定申告サポート × × なし
安心プラン 月額2,178円 / 年額26,160円 カンタンプランの全機能 + 税務調査リスク診断・税務調査対策補償 16,160円(10,000円割引キャンペーン適用時)

関連記事:タックスナップの口コミ・評判・料金を詳しく解説|確定申告の準備が大幅に楽になる会計アプリ!

タックスナップの注目ポイント

  1. スワイプ仕分け機能
    • 右にスワイプで経費、左でそれ以外と、直感的な操作で仕分けが可能。
    • AIが自動で勘定科目を判別し、仕訳作業の手間を削減。
  2. 丸投げ仕分け機能
    • クレジットカードや銀行口座と連携し、取引データ約1,000件を10秒で自動処理。
  3. 税務調査リスク診断(安心プラン限定)
    • 過去の入力データをもとに、税務調査リスクを三段階で自動判定。
  4. 税務調査対策補償(安心プラン限定)
    • もし税務調査で追徴課税が発生しても、安心プラン加入者は全額補償。

期間限定キャンペーン情報

  • 安心プランが10,000円割引!
    • 通常価格 26,160円 → 16,160円(税込)
    • 2025年3月17日までの期間限定

タックスナップは、スマホだけで簡単に会計業務を管理できるアプリとして、特に初心者におすすめです。

税務調査リスクのチェックや補償がある「安心プラン」は、長期的な事業運営を考えている個人事業主に最適です。

キャンペーンを活用し、お得に導入を検討してみてください。

公式サイト:タックスナップ

個人事業主が無料で使える会計ソフトはある?

個人事業主として会計管理を行う際、コストを抑えたいと考える方も多いでしょう。

ここでは、無料で使える会計ソフトの種類と特徴を詳しく紹介します。

無料で使える会計ソフトの種類

無料の会計ソフトには、大きく分けて 「完全無料のもの」 と 「一部無料のもの」 の2種類があります。

種類 特徴 代表的なソフト
完全無料型 ずっと無料で使えるが、サポートや機能に制限がある フリーウェイ経理Lite、やよいの白色申告オンライン(永年無料)
一部無料型 基本機能は無料だが、追加機能やサポートは有料 やよいの青色申告オンライン(初年度無料)、MoneyLink

完全無料で使える会計ソフト

1. フリーウェイ経理Lite

「無料で会計ソフトを使いたい!」 という人におすすめなのが「フリーウェイ経理Lite」です。

特徴

  • 完全無料で利用可能(登録不要)
  • 仕訳帳や元帳の作成が可能
  • 決算書の作成も対応
  • サポートなし(操作やトラブルは自分で解決が必要)
  • インストール型なので、PCでの作業が必須

向いている人

  • 会計の基本知識がある人
  • サポートなしでも問題ない人
  • 低コストで管理したい人

2. やよいの白色申告オンライン

白色申告をする個人事業主で、 無料で使える会計ソフト を探しているなら、「やよいの白色申告オンライン」が最適です。

特徴

  • クラウド型でどこでも使える
  • 永年無料で利用可能
  • 白色申告向けの帳簿付けが簡単にできる
  • サポートなし(サポートが必要な場合は有料プランへ移行)

向いている人

  • 白色申告をする個人事業主
  • シンプルな機能だけで十分な人
  • クラウド型で管理したい人

一部無料で使える会計ソフト

3. やよいの青色申告オンライン(初年度無料)

青色申告を考えている人なら、やよいの青色申告オンラインが 初年度無料 で利用できます。

特徴

  • 青色申告向けの会計管理ができる
  • 初年度無料で利用可能(2年目以降は有料)
  • クラウド型でどこでも使える
  • サポートあり(無料期間中でも利用可能)

向いている人

  • 青色申告を考えている人
  • 初めて会計ソフトを使う人
  • サポート付きで安心したい人

4. MoneyLink(無料プランあり)

簡単な会計管理ができる無料プランがあるクラウド型会計ソフト。

特徴

  • 無料プランあり(機能制限あり)
  • 銀行口座やクレジットカードと連携可能
  • 有料プランにすると確定申告対応も可能
  • シンプルなインターフェースで初心者向け

向いている人

  • 収支管理をシンプルにしたい人
  • 基本的な帳簿管理だけで十分な人
  • 無料でクラウド型のソフトを試したい人

無料会計ソフトを選ぶ際のポイント

無料で使える会計ソフトは便利ですが、以下の点に注意が必要です。

サポートの有無:無料版ではサポートが受けられないことが多いため、操作に不安がある人は注意。
機能制限:無料版は一部の機能が制限されていることがある。青色申告の場合は特に確認が必要。
クラウド型 or インストール型:クラウド型は手軽に使えるが、インストール型はオフラインでも利用可能。

無料で長く使いたいなら、 「やよいの白色申告オンライン(永年無料)」「フリーウェイ経理Lite」 がおすすめです。

青色申告を考えている人は、 「やよいの青色申告オンライン(初年度無料)」を試してみると良いでしょう。

無料で始めて、必要に応じて有料版に切り替えるのがおすすめです。

会計ソフトを活用して、スムーズな確定申告を実現しましょう!

個人事業主のおすすめ会計ソフトに関連したよくある質問

 

Q&A よくある質問

会計ソフトは必要か不要か

結論から言えば、多くの個人事業主にとって会計ソフトは必要です。

なぜなら、会計業務を効率化し、税務申告の負担を大幅に軽減できるからです。

しかし、一部のケースでは不要な場合もあります。以下、それぞれの理由を詳しく解説します。

会計ソフトが必要な理由

  1. 帳簿付けの手間を削減できる
    会計ソフトを利用すると、取引データを自動で記録し、仕訳を簡単に処理できます。特にクラウド型ソフトは銀行口座やクレジットカードと連携し、自動で取引データを取得してくれるため、手入力の手間が省けます。
  2. 青色申告のメリットを活かせる
    青色申告をすることで、最大65万円の控除を受けられますが、そのためには複式簿記での帳簿管理が必要です。会計ソフトを使えば、簿記の知識がなくても正しく帳簿を作成できるため、青色申告のハードルが下がります。
  3. 確定申告がスムーズに行える
    確定申告時に必要な書類を簡単に作成できる機能が搭載されているため、手間をかけずに申告が可能です。また、電子申告(e-Tax)に対応しているソフトも多く、オンラインで完結できるのも大きなメリットです。
  4. 税務調査対策になる
    正確な帳簿を作成できるため、税務調査が入った際にも問題が発生しにくくなります。記録ミスや不明点が少なくなるため、安心して事業を運営できます。

会計ソフトが不要なケース

  1. 収入や経費が少なく、手書きで管理できる場合
    例えば、年間の取引が数件しかないようなケースでは、エクセルや手書きの帳簿でも対応可能です。ただし、青色申告をする場合は複式簿記のルールに従う必要があります。
  2. 税理士にすべて任せている場合
    すでに税理士と契約しており、会計業務をすべて委託しているなら、自分で会計ソフトを使う必要はないかもしれません。ただし、税理士費用はそれなりにかかるため、コストを抑えたい場合は自分で会計ソフトを使う方が経済的です。
  3. 白色申告で最低限の帳簿管理で済む場合
    白色申告の場合、帳簿の要件が比較的緩やかであるため、手書きやエクセルでの管理でも対応できることがあります。ただし、控除額の差を考えると、青色申告にして会計ソフトを活用するほうが長期的にはメリットが大きいでしょう。

会計ソフトは、特に青色申告をする個人事業主には強く推奨されます。

帳簿付けが簡単になり、確定申告の負担が減るためです。

一方で、取引が少なく手書きで十分な場合や、税理士にすべて任せている場合は不要かもしれません。

事業規模や申告方法に応じて、会計ソフトを導入するかどうかを判断しましょう。

白色申告と青色申告の帳簿付けの違い

個人事業主が確定申告をする際、「白色申告」と「青色申告」のどちらを選ぶかによって、帳簿の付け方が変わります。

それぞれの違いを理解し、自分に適した申告方法を選びましょう。

白色申告と青色申告の違い

項目 白色申告 青色申告
帳簿の種類 簡易帳簿(単式簿記) 複式簿記(または簡易帳簿)
控除額 なし 最大65万円(または10万円)
必要な届出 不要 事前に「青色申告承認申請書」の提出が必要
税務調査 比較的少ない 申告内容が詳細なため、チェックが厳しくなる可能性あり
赤字の繰越 できない 3年間繰越可能

白色申告の特徴

  1. 帳簿付けが簡単
    簡易帳簿(単式簿記)で記録できるため、簿記の知識がなくても対応しやすいです。収入と支出を記録するだけで済むため、初心者に向いています。
  2. 控除額がない
    青色申告に比べると、税制上のメリットが少ないため、節税効果は期待できません。
  3. 届出の必要がない
    青色申告のように事前の申請が不要で、すぐに始められます。

青色申告の特徴

  1. 最大65万円の控除が受けられる
    複式簿記で記帳し、電子申告をすることで65万円の控除を受けることが可能です。簡易帳簿(単式簿記)の場合でも10万円の控除が受けられます。
  2. 赤字を繰り越せる
    3年間にわたって赤字を繰り越せるため、事業が軌道に乗るまでの期間に有利です。
  3. 帳簿付けが複雑
    複式簿記の知識が必要なため、会計ソフトを活用するか、税理士に相談しながら進めるのが一般的です。

どちらを選ぶべきか?

節税を重視するなら青色申告がおすすめです。

帳簿付けの手間は増えますが、会計ソフトを使えば負担を軽減できます。

一方、現在の事業が小規模で簡単に申告したい場合は白色申告を選ぶのも一つの手です。

ただし、白色申告は手軽に申告できる反面、節税メリットが少ないのがデメリットです。

一方、青色申告は65万円の控除や赤字繰越といった特典がありますが、複式簿記による帳簿管理が必要です。

事業の規模や将来の計画に応じて、最適な申告方法を選びましょう。

クラウド型の特徴とメリット

個人事業主にとって、クラウド型会計ソフトは近年ますます人気を集めています。

インターネットを活用してどこでも会計業務ができる便利なツールですが、その特徴とメリットを詳しく解説します。

特徴

  1. インターネット環境があればどこでも利用可能
    クラウド型会計ソフトは、パソコンだけでなくスマートフォンやタブレットからもアクセスできるため、外出先でも帳簿の確認や入力が可能です。
  2. 自動連携機能が充実
    銀行口座やクレジットカードと連携し、取引データを自動取得する機能が備わっています。手入力の手間が減るだけでなく、記帳ミスを防ぐことができます。
  3. 常に最新バージョンが利用可能
    ソフトのアップデートがクラウド上で自動的に行われるため、常に最新の税制や機能を反映した状態で使用できます。インストール型のように手動で更新する必要がありません。
  4. データのバックアップ不要
    データはクラウド上に保存されるため、パソコンが故障したりデータが消えたりしても安心です。自動バックアップ機能があるため、紛失の心配が少なくなります。

メリット

  1. 会計業務の効率化
    自動仕訳やデータ連携機能を活用することで、会計業務の負担を大幅に軽減できます。時間のかかる作業を短縮できるため、本業に集中しやすくなります。
  2. コストを抑えられる
    一般的に月額料金制(サブスクリプション型)で提供されており、初期費用が抑えられます。必要に応じてプランを変更できるため、事業規模に合わせたコスト管理が可能です。
  3. 税理士との共有が簡単
    税理士とデータをリアルタイムで共有できるため、スムーズなやり取りができます。申告前の確認やアドバイスを受ける際にも便利です。
  4. スマホアプリ対応で手軽に使える
    クラウド型会計ソフトの多くはスマホアプリと連携しており、レシートの写真を撮るだけで自動的に仕訳される機能などもあります。出先でも簡単に帳簿管理ができます。

デメリット

  • インターネット環境がないと利用できない
  • 月額料金が発生するため、長期間の利用でコストがかかる
  • データがクラウド上にあるため、セキュリティ対策が重要

クラウド型会計ソフトは、インターネット環境があればどこでも使え、自動化機能により会計業務を大幅に効率化できます。

税理士とのデータ共有も簡単なため、特に忙しい個人事業主やITに慣れている方におすすめです。

ただし、月額料金が発生する点やインターネット環境が必須な点には注意が必要です。

インストール型の特徴とメリット

クラウド型が主流になりつつありますが、インストール型の会計ソフトも根強い人気があります。

特にオフライン環境でも使える点が魅力です。

ここでは、インストール型会計ソフトの特徴とメリットについて解説します。

特徴

  1. パソコンにインストールして使用
    インターネットを介さずに、パソコンに直接インストールして使用するタイプの会計ソフトです。そのため、データがローカル環境に保存され、ネット環境がなくても利用できます。
  2. 買い切り型が多い
    インストール型は一度購入すれば、そのまま使い続けることができる買い切り型のソフトが多いです。月額課金のクラウド型と比べて長期間使う場合、コストを抑えられる場合があります。
  3. インターネットに依存しない
    クラウド型と異なり、インターネットがなくても操作できるため、ネット環境が不安定な場所でも利用可能です。
  4. データは自分で管理
    クラウド型ではデータがオンライン上に保存されますが、インストール型は自分のパソコン内に保存されるため、外部からのアクセスリスクを減らせます。

メリット

  1. オフラインでも利用可能
    インターネット環境がなくても利用できるため、ネット回線が不安定な場所でも安心です。
  2. データの管理を自分でできる
    クラウド型は外部サーバーにデータが保存されるため、万が一サービスが終了するとデータの移行が必要になります。一方、インストール型は自分のパソコン内にデータを保存できるため、完全に管理下に置けます。
  3. 長期利用のコストが抑えられる
    月額課金制ではなく買い切り型の場合、一度購入すれば追加料金なしで利用可能です。数年間使用する場合、クラウド型よりもコストパフォーマンスが良い場合があります。
  4. セキュリティリスクが低い
    クラウド型は外部サーバーにデータを預けるため、ハッキングや情報漏洩のリスクがあります。しかし、インストール型は自分のパソコン内にデータを保存するため、外部からの攻撃を受けにくい点がメリットです。

デメリット

  • ソフトを購入する際の初期費用が高い
  • ソフトのアップデートやバージョン管理を自分で行う必要がある
  • パソコンが故障するとデータが消失する可能性がある

インストール型会計ソフトは、オフラインで使いたい方やデータを自分で管理したい方に向いています。

特に長期間の利用を前提としている場合、買い切り型のソフトはコストを抑えられるメリットがあります。

ただし、パソコンの故障リスクやアップデート管理の手間が発生する点には注意が必要です。

会計ソフトを使わない選択肢は?

会計ソフトを使わずに帳簿をつける選択肢もあります。

コストをかけたくないという方のために、会計ソフトなしで帳簿を管理する方法を紹介します。

会計ソフトを使わない方法

  1. エクセルで帳簿をつける
    • フリーのテンプレートを使えば手軽に記帳可能
    • 自動計算ができるため、手書きより効率的
    • ただし、税制改正に対応するには手動での調整が必要
  2. 手書きの帳簿をつける
    • 「出納帳」「仕訳帳」「総勘定元帳」を手書きで作成
    • 書類の整理が必要だが、紙ベースの管理を好む人向け
    • 税務署への提出に適したフォーマットで作成する必要あり
  3. 税理士に依頼する
    • 自分で帳簿をつけず、プロに任せる方法
    • 費用がかかるが、確定申告のミスを防げる
    • 節税アドバイスも受けられるため、長期的に見ればコストパフォーマンスが良い場合も

メリット

  • 費用がかからない(エクセルや手書きなら無料)
  • シンプルな管理ができる(ソフトの使い方を覚える必要がない)
  • データ漏洩のリスクが少ない(クラウドを利用しない場合)

デメリット

  • 計算ミスのリスクが高い(エクセルや手書きではヒューマンエラーが発生しやすい)
  • 確定申告の作業負担が増える(自動計算ができないため、手作業が増える)
  • 税制改正に対応しづらい(会計ソフトは自動で対応するが、手作業では自分で調べて調整する必要がある)

会計ソフトを使わない方法も可能ですが、手間がかかるため、帳簿の記録に時間をかけられる人向けの選択肢です。

特に、手作業での管理はミスのリスクが高いため、エクセルを活用するか、税理士に依頼するのが現実的でしょう。

参考記事

まとめ

本記事では、個人事業主向けに会計ソフトの選び方とそのおすすめポイントを解説しました。

青色申告で必要な複式簿記対応や自動仕訳機能、銀行・クレジットカード連携など、各ソフトの主要機能を詳しく比較し、クラウド型とインストール型それぞれのメリット・デメリットを取り上げました。

ぜひ、本記事でご紹介した情報を参考に、経理業務の負担を軽減し、安心して事業運営に専念できる会計ソフトの導入を検討してください。

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