出店料の勘定科目はどう選ぶ?イベントやネットショップ別に解説

事業を運営していると、イベントやマルシェ、ネットショップなどで商品やサービスを販売する機会があるかも知れません。

 

この記事では、その際に発生する「出店料」に関する適切な勘定科目の選び方や、仕訳例をわかりやすく解説します。

 

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出店料とは?

 

出店料とは、イベントや商業施設などで商品やサービスを販売するためのスペースを借りる際に支払う費用のことです。

 

多くの場合、イベントの規模や場所、期間に応じて出店料が設定されており、事業主はこの費用を負担することで、特定の場所での販売活動を行うことができます。

 

例えば、商業施設の一角でポップアップストアを出店する場合や、地域のマルシェやイベントでブースを設置する際に発生する費用が出店料に該当します。

 

出店料は、その場所での販売活動やプロモーションを行うための許可を得る対価として支払われます。

 

出店料の勘定科目

 

イベント出店料

 

一般的に、イベント出店料は「広告宣伝費」「支払手数料」として仕訳されることが多いです。

 

広告宣伝費の勘定科目が使用される理由は、出店がビジネスのプロモーション活動の一部であるため、広告や宣伝に関連した費用として扱われるからです。

 

例えば、地域のマーケットや展示会に出店した場合、その費用を「広告宣伝費」として計上すると、売上促進を目的とした支出として認識されます。

 

一方、出店料がイベントの場所代として支払われた場合には「支払手数料」や「賃借料」として処理することもあります。どちらを選ぶかは、出店の目的や内容に応じて判断されます。

 

確定申告の際は、出店料の領収書や契約書をもとに正しい勘定科目を選び、適切に経費計上するようにしましょう。

 

キッチンカー出店料

 

キッチンカーの出店料は、「支払手数料」として仕訳されることが一般的です。キッチンカーでの営業は、特定の場所に出店するための費用が発生することが多く、この出店料は営業活動の一部として計上されます。

 

例えば、商業施設のイベント等でキッチンカーを出店する場合、その場所代やスペース利用料は「支払手数料」として処理することができます。これは、場所を借りること自体が手数料的な性質を持つからです。

 

また、場所代がプロモーション目的を含む場合や、広告効果が期待できる場合には「広告宣伝費」として処理することもあります。

 

楽天などのネットショップ出店料

 

楽天市場などのネットショップに出店する場合、出店料やシステム利用料は「支払手数料」「通信費」などの勘定科目で処理するのが一般的です。

 

楽天市場では、月々の固定費として出店料がかかるほか、販売手数料やシステム利用料が発生します。これらは、店舗運営に関わる費用であり、継続的なビジネスの一環として扱われます。

 

例えば、楽天出店料は「支払手数料」として仕訳し、月々のシステム利用料なども同じ科目に含めることが多いです。

 

また、ネットを介して行う取引に関連する費用として「通信費」として計上することも可能です。

 

マルシェ出店料

 

マルシェでの出店料の勘定科目については、一般的に「広告宣伝費」または「支払手数料」が多く使用されます。

 

マルシェは、商品を直接顧客にアピールする場であるため、宣伝活動の一環として「広告宣伝費」で処理することが適切な場合が多いです。

 

例えば、地元のマルシェに出店して手作り商品を販売した際、その費用がプロモーション目的であれば「広告宣伝費」として仕訳します。ただし、出店料が単なる場所代や手数料に近い性質であれば、「支払手数料」や「雑費」などとして処理することも可能です。

 

出店料の仕訳例

 

イベント出店料 55,000円(税込、消費税10%)を支払った場合(支払手数料として計上)

 

税込処理の仕訳例

 

借方 金額 貸方 金額
支払手数料 55,000 普通預金 55,000

 

税抜処理の仕訳例

 

借方 金額 貸方 金額
支払手数料 50,000 普通預金 55,000
仮払消費税 5,000

 

出店料の勘定科目に関連した注意点

 

勘定科目の一貫性

 

一度設定した勘定科目は、継続して使用するのが原則です。

 

次回以降も、同じ取引内容であれば同じ科目を使用することで、一貫した経理処理が行えます。

 

領収書の保管

 

経費処理には領収書が重要です。

 

特に消費税の仕入税額控除を行うためには、消費税額の記載されたインボイス制度の要件を満たした領収書が必要となります。

 

また、個人事業主の場合、領収書は基本的に7年間保存しておく必要があります。白色申告の場合は5年間とされていますが、帳簿類の保存期間は7年なので、合わせて領収書もその間は保存しておくと安心です。

 

まとめ

 

この記事では、出店料に関する勘定科目の選び方と、具体的な仕訳方法について解説しました。

 

出店料は「広告宣伝費」や「支払手数料」など、取引の目的に応じて適切に処理することが大切です。

 

正しい経費計上は、事業の健全な運営につながります。もし、勘定科目の選定や経理処理に不安があったり面倒に感じる場合は、便利な会計ソフトや専門家のサポートを活用することも検討してみて下さい。

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