前受収益の勘定科目|仕訳例・決算整理・前受金との違い

 

この記事では、前受収益の勘定科目についてご説明しています。

 

前受収益の仕訳例や、前受金との違いについて確認することができます。

 

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前受収益とは

 

前受収益とは、サービスを提供する前の段階で代金を受け取るときに使用する負債の勘定科目です。

 

前受収益を使う場合のサービスとは、一定の契約に従って継続的に提供するサービスが関係します。

 

例えば、事務所や駐車場などを貸していて、その賃借料を事前に受け取る場合に前受収益を使用します。

 

前受収益の仕訳例

 

●3月25日に、4月分の家賃7万円が入金されて翌月に振替処理をした。

 

日付借方金額貸方金額
3月25日普通預金70,000前受収益70,000
4月1日前受収益70,000受取家賃70,000

 

前もって数カ月分の代金を受け取るような場合は、決算整理で前受収益の勘定科目を使用するケースもあります。

 

前もって受け取った収益に来期分が含まれている場合は、それぞれ下記のような一連の流れで仕訳を行います。

 

●9月1日に、事務所の賃借料72万円(6カ月分)が入金された。(12月31日決算)

 

日付借方金額貸方金額
9月1日普通預金720,000受取家賃720,000
12月31日受取家賃240,000前受収益240,000
1月1日前受収益240,000受取家賃240,000

 

この例では、当期の収入は4カ月分(48万円)ですので、来期分(24万円)は決算整理の際に前受収益を使って繰延べます。

 

●4月1日に駐車場の賃借料18万円(1年分)を現金で受け取った。(12月31日決算)

 

日付借方金額貸方金額
4月1日現金180,000受取地代180,000
12月31日受取地代45,000前受収益45,000
1月1日前受収益45,000受取地代45,000

 

この例では、当期の収入は9カ月分(135,000円)ですので、来期分(45,000円)は決算整理の際に前受収益を使って繰延べます。

 

2つの仕訳例にあるように、決算の際に来期分の収益を繰延べて来期首に逆仕訳を切る事で、それぞれの期に応じた収益の計上が可能になります。

 

因みに重要性の低い収益については、継続した処理をすることを前提に、入金されるときに全て収益として計上することも可能です。

 

しかし、基本的にはここでご紹介している仕訳例の流れで会計処理を行います。

 

前受金との違い

 

前受収益と間違いやすい勘定科目として、前受金があります。

 

前受金の勘定科目との違いについても、確認しておきましょう。

 

前受金とは、一時的に提供する商品やサービスについて、事前に支払いを受けた場合に使用する勘定科目です。

 

これだけだと、前受収益との違いが分かりにくいと感じるかも知れませんが、前受収益は一定の契約に従って継続的に提供するサービスに対して、前もって受け取る収益を処理する場合に使用します。

 

仕訳例でも取り上げた建物などを貸すことは、基本的には継続的に提供されるサービスです。

 

一方で、一時的に提供する商品やサービスなどについては、前受金を使うことになります。

 

例えば、ホームページ作成の依頼を受けたフリーランスが、事前に代金の支払いを受けた場合などは前受金で処理することになります。

 

このように前受収益と前受金には、微妙な違いがあることを押さえておきましょう。

 

まとめ

 

この記事では、前受収益の勘定科目についてご説明しました。

 

前受収益は、サービスを提供する前に代金を受け取った際に使用する負債の勘定科目であり、継続的なサービス提供に関連しています。

 

一方、前受金は、一時的な商品やサービスの提供に対する前受金額の処理に用いられる点で異なります。

 

前受収益と前受金の違いを理解し、適切な勘定科目を選択することが重要です。

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