ダスキンやサニクリーンの勘定科目と仕訳方法を解説

事務所の掃除や衛生管理などで利用するダスキンやサニクリーン。毎月の請求書を見て、「この費用の勘定科目は何だろう?」と仕訳で迷った経験はありませんか?

レンタルマットやモップ、専門の清掃サービスなど、内容によってどの勘定科目を使えば良いのか、判断が難しいと感じる方は少なくありません。

適切な仕訳ができないと、後々の帳簿管理や確定申告で困ってしまう可能性もあります。

この記事では、ダスキンのサービス内容に応じた適切な勘定科目の選び方や仕訳の方法について解説します。

本記事のポイント

  • ダスキンやサニクリーンなどのサービス内容に応じた勘定科目

  • レンタルモップやマットの仕訳方法

  • エアコンクリーニングなど専門清掃の経費処理

  • 仕訳で迷った際の判断ポイント

 

レンタル品のダスキン勘定科目を徹底解説

 

 

このセクションでは、ダスキンサービスの中でも特に利用頻度の高い、モップや玄関マットといったレンタル品の経費処理に焦点を当てて解説します。

レンタル料をどの勘定科目で仕訳すれば良いのか、雑費として処理する際の注意点など、迷いやすいポイントを一つひとつ確認していきます。

 

サービス内容 推奨される勘定科目 備考
モップ・マットのレンタル 衛生費、賃借料、雑費 金額や頻度で判断。継続性が大切です。
洗剤・ペーパー等の購入 消耗品費、衛生費 物品の購入として処理します。
エアコン・床の専門清掃 修繕費、外注費、衛生費 外部業者への作業委託として処理します。

 

レンタルモップの勘定科目

ダスキンからレンタルするモップの料金は、主に「衛生費」または「賃借料」という勘定科目で処理するのが一般的です。

どちらを選ぶかは、費用の性質をどう捉えるかによります。

 

  • 衛生費: 事務所や店舗を清潔に保つという「衛生管理」の目的を重視する場合に適しています。特に、飲食店やクリニックなど衛生管理が事業運営に直結する業種では、実態に即した処理と言えるでしょう。
  • 賃借料: ダスキンからモップという物品を借りている「賃貸借」の側面を重視する場合に適しています。

 

どちらの勘定科目を使用しても会計上は問題ありませんが、会社の経理方針に沿って一度決めた科目を継続して使用することが大切です。

なお、個人事業主などでレンタル料が毎月少額な場合は、便宜的に「雑費」として処理することも可能です。

しかし、雑費を多用すると費用の内訳が不明瞭になるため、継続的に発生する費用は特定の科目を設けることが望ましいです。

レンタルマットの勘定科目と仕訳例

玄関やフロアに敷くレンタルマットやリースマットの料金は、モップと同様に「衛生費」、「賃借料」、または「リース料」で処理するのが一般的です。

事務所の美観や衛生を保つための費用という性質は共通しています。

 

仕訳例

例えば、ダスキンからレンタルマット代として月額3,000円が普通預金口座から引き落とされた場合、仕訳は以下のようになります。

 

借方 貸方
衛生費 3,000 普通預金 3,000

 

摘要欄に「ダスキン マットレンタル代(〇月分)」のように具体的な内容を記載しておくと、後から帳簿を見返す際に分かりやすくなります。

雑費のメリットと注意点

レンタル料を雑費として処理することは認められています。

特に、金額が少額で、発生頻度も低い場合には便利な勘定科目です。

雑費で処理するメリット

最大のメリットは、仕訳の手間が省けることです。

どの勘定科目に該当するか細かく悩む必要がなく、一時的な支出や他の科目に当てはまらない費用をまとめて処理できます。

雑費で処理する際の注意点

一方で、雑費を多用することにはデメリットもあります。

雑費の金額が大きくなりすぎると、税務調査の際に使途を詳しく説明するよう求められる可能性があります。

また、経営分析を行う上でも、費用の内訳が不明瞭になるため好ましくありません。

したがって、ダスキンのレンタル料のように毎月継続的に発生する費用については、金額が少額であっても衛生費賃借料といった特定の勘定科目を設定して管理する方が、長期的には望ましいと言えます。

ダスキンの勘定科目に関連したよくある質問

Q&A よくある質問

ここでは、基本的なレンタル品以外に発生する様々なケースについて解説します。

専門業者に依頼するエアコンクリーニングの費用や、作業服などのクリーニング代はどの勘定科目が適切か、といった具体的な疑問にお答えします。

また、個人事業主の場合の注意点についても取り上げています。

エアコンクリーニングの勘定科目

ダスキンに事務所や店舗のエアコンクリーニングを依頼した場合、その費用は修繕費または外注費として処理するのが一般的です。

修繕費は、建物や備品などの固定資産を維持管理するためにかかった費用に用いる勘定科目です。

エアコンの機能を正常に保つためのメンテナンスという側面から、修繕費が適しています。

一方、外注費は、自社の業務の一部を外部の業者に委託した際に使う勘定科目です。

清掃業務をダスキンという専門業者に依頼した、という取引の実態に即した処理と言えます。

どちらの勘定科目を選ぶかは会社の判断によりますが、例えばビルの原状回復に伴うクリーニングなど、修繕の性質が強い場合は修繕費が、定期的な清掃業務の一環として外部委託している場合は外注費が、より実態に合っていると考えられます。

関連記事

事業用のエアコンのクリーニングを業者に依頼したものの、その費用をどの勘定科目で仕訳すればよいか迷っていませんか。 この記事では、エアコンクリーニング代の会計処理に関する、勘定科目や具体的な仕訳方法、消費税の扱いまで、分かりやす[…]

エアコンクリーニングの勘定科目とは?仕訳の具体例も解説

クリーニング代の勘定科目は?

クリーニング代と一口に言っても、何をクリーニングしたかによって勘定科目は変わります。

例えば、従業員が着用する制服や作業服のクリーニング代であれば、これは従業員の労働環境を整えるための費用と考えられるため、福利厚生費として処理するのが適切です。

一方で、店舗のカーテンやカーペットなどを専門業者にクリーニングしてもらった場合は、施設の維持管理費用と見なせます。

この場合は、前述のエアコンクリーニングと同様に修繕費外注費、あるいは施設の衛生を保つ目的として衛生費で処理することも可能です。

特に、飲食店や医療機関、食品工場など、法令や業界基準で高いレベルの衛生管理が求められる業種においては、施設全体の清潔さを保つための費用として衛生費で一括して管理する方が、経理上分かりやすい場合があります。

このように、そのクリーニングが「誰のため」「何のため」なのかを考えることで、適切な勘定科目を判断しやすくなります。

関連記事

  この記事では、クリーニング代を経費計上する際の注意点や、使用する勘定科目、仕訳例について取り上げています。   個人事業主やフリーランスなどの方で、自分で会計処理をする場合の参考になれば幸いです。 […]

クリーニングした服を手に持つ女性店員

個人事業主の勘定科目の注意点とは

個人事業主の方がダスキンのサービスを利用した場合の勘定科目も、基本的な考え方は法人と同じです。

事務所として使用しているスペースのモップやマットのレンタル料であれば、衛生費賃借料として経費に計上できます。

ただし、個人事業主が、自宅兼事務所でダスキンのサービスを利用する場合は、事業で使用している割合(面積や時間など)に応じて家事按分を行う必要があります。

個人事業主の場合、少額であれば雑費で処理しても特に問題になることはありません。

しかし、青色申告でしっかりとした帳簿を作成するためには、やはり費用の内容に応じた勘定科目を使い分けることが望ましいです。

まとめ

この記事では、ダスキンやサニクリーンなどのサービスを利用する際、サービス内容に応じた勘定科目や仕訳について解説しました。

モップやマットのレンタルであれば衛生費賃借料、エアコンクリーニングのような専門清掃なら修繕費外注費など、サービスの性質によって使い分けるのが基本です。

どの科目を選ぶか迷った際は、その費用が何のために使われたのかという目的を考えることが一つの指針となります。

個人事業主の方や経理経験が浅い方にとっては、少額であれば雑費も選択肢になりますが、多用は避けたいところです。

最も大切なのは、一度採用した勘定科目を安易に変更せず、継続して使用することです。

これにより、帳簿の信頼性が保たれ、正確な経営状況の把握につながります。

>個人事業主のお金に関する情報メディア「個人事業主プラス」

個人事業主のお金に関する情報メディア「個人事業主プラス」


主に個人事業主のお金に関する情報発信を通じて、ご覧頂く方のお役に立つメディアを目指しています。