ファクタリングとは、近年、利便性が高い資金調達方法として非常に注目を集めている資金調達方法になります。
ファクタリングは、簡単に説明すると売掛金を使って資金を調達する方法です。
このファクタリングですが、大きく分けると2者間ファクタリングと3者間ファクタリングというものに分類されます。
そこで今回は、2社間ファクタリングと３社間ファクタリングの違いや、それぞれのメリットとデメリットについて、わかりやすく説明しますのでぜひ参考にしてください。
2社間ファクタリングとは？
2社間ファクタリングとは、ファクタリングを利用する会社とファクタリング業社の間で行われるファクタリングです。
2社間ファクタリングは、ファクタリングを利用したい会社が、ファクタリング業者に申し込みをして審査の結果、問題なければファクタリング業者は審査に応じたお金をファクタリング利用業者に渡します。
そして、売掛金が満期になりファクタリング利用分が会社に入金された時点で、ファクタリング業者は資金を回収するのが大まかな流れです。
では、この2社間ファクタリングにはどのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか?
2社間ファクタリングのメリットは2つ！
2社間ファクタリングの主なメリットは2つです。
- 取引先にファクタリングを利用した事実を知られないで済む
- 即日利用できる可能性がある
2社間ファクタリングのメリットについてわかりやすく説明をしますね。
取引先にファクタリングを利用した事実を知られないで済む
2社間ファクタリングの最大のメリットは、取引先にファクタリングを利用した事実を知られないことでしょう。
取引先にファクタリングの利用の事実が知られることは想像以上にリスクが高いです。
なぜなら、ほとんどの企業では、自社の売掛金がファクタリングを利用されることを嫌がります。
ファクタリングは、経営状況が安定した企業はまず使うことがない資金調達方法です。
また、残念ながらファクタリング業者の中には怪しい業者もあります。
もし、自社の売掛金が怪しい業者に渡ってしまったら誰でも嫌がりますよね?
最悪の場合、取引を停止する会社もありますし、取引停止まで行かなくても取引の縮小につながってしまうかもしれません。
このように、ファクタリングを利用した事実を知られることは、経営上非常に大きなリスクなのです。
しかし、2社間ファクタリングを利用すれば、売掛先にファクタリングの利用の事実を知られることはまずありません。
債権譲渡登記をした場合、登記を確認すれば知られてしまうことがありますが、頻繁に自社の売掛金の登記状況を調べる経営者は少ないでしょう。
売掛先にファクタリングを利用した事実を知られないことは2社間ファクタリングの大きなメリットといえるでしょう。
即日利用できる可能性がある
2社間ファクタリングは、ファクタリング業者にもよりますが、即日利用することができることがあります。
後ほど説明しますが、3社間ファクタリングに比べると審査が厳しいため、即日利用することができる業者は決して多くはありませんが全くないわけではありません。
ファクタリングを利用する会社の中には、すぐにお金が必要な会社も多いはずなので、即日現金を手にすることができることは大きなメリットといえるでしょう。
2社間ファクタリングのデメリットは2つ！
2社間ファクタリングの2つです。
- 手数料が高い
- 3社間ファクタリングよりも審査が厳しい傾向にある
2社間ファクタリングのデメリットについてわかりやすく説明します。
手数料が高い
2社間ファクタリングは、3社間ファクタリングに比べファクタリング業者にとってのリスクが高いため手数料が高くなります。
なぜリスクが高いかというと、売掛金の回収をファクタリングを利用した会社や事業主から行わなければならないからです。
売掛先から直接回収することができればリスクは低いですが、ファクタリング利用会社に一度お金が入ってしまうので、持ち逃げされるなどのリスクがあります。
ファクタリングを利用する業者の多くは、経営状況が悪いためこのようなリスクがあるのです。
リスクヘッジのために手数料が高くなってしまうことは、ある意味仕方ないといえるでしょう。
審査が厳しい傾向にある
2社間ファクタリングは、売掛先から直接資金を回収することができないファクタリングであるため、業者にとってはリスクが高くなります。
ですから当然、審査が厳しくなります。
審査に通ったとしても掛け目が低かったり、手数料が高かったりする事は2社間ファクタリングの大きなデメリットといえるでしょう。
3社間ファクタリングとは？
3社間ファクタリングとは、ファクタリングを利用する会社とファクタリング業者、売掛先の3社が関係するファクタリングです。
ファクタリングを利用する会社は、ファクタリング業者にファクタリングの申し込みをします。
そして売掛金をファクタリング業者に譲渡し、現金を受け取ります。
その後、売掛金の満期が来たら、ファクタリング業者は売掛先から資金を回収する流れです。
では、この3社間ファクタリングにはどのようなメリットデメリットがあるのでしょうか?
3社間ファクタリングのメリットは3つ！
3社間ファクタリングの主なメリットは3つです。
- 手数料が2社間ファクタリングより安い
- 審査が通りやすい
- 個人事業主でも利用することができる
3社間ファクタリングのメリットについてわかりやすく説明しますね。
手数料が2社間ファクタリングより安い
3社間ファクタリングは、売掛金の回収を直接売掛先から行うことができるので、手数料が2社間ファクタリングより安いのが一般的です。
なぜ、売掛金の回収を直接売掛先から行うと手数料が安くなるかというと、ファクタリング業者のリスクが低くなるからです。
2社間ファクタリングの場合、売掛金の入金先はファクタリング利用者になります。
このことは、ファクタリング業者にとって大きなリスクになりかねません。
なぜなら、ファクタリング利用者が売掛金を持ち逃げしてしまう可能性があるからです。
一方、売掛先から直接回収することができれば、ファクタリング業者は回収不能になるリスクはほとんどありません。
このような事情から、3社間ファクタリングは2社間ファクタリングよりも手数料が安くなるのです。
審査が通りやすい
3者間ファクタリングは、2社間ファクタリングに比べ審査が通りやすい傾向にあります。
先程の手数料のところと似ていますが、売掛金を直接、売掛先から回収することができるため、ファクタリング業者にとってリスクが低くなるからです。
自社の経営状況が著しく悪くても、税金や社会保険の滞納さえしていなければ、3社間ファクタリングの場合、利用することができます。
もちろん、売掛先の信用力が高いことが前提にはなりますが、審査が通りやすいことは3社間ファクタリングの大きなメリットと言えるでしょう。
個人事業主でも利用することができる
3社間ファクタリングは、個人事業主でも利用することができます。
2社間ファクタリングの場合、債権譲渡登記をするファクタリング業者があるため、法人でない個人事業主は利用することができません。
ですが必ず債権譲渡登記がされるわけではありませんので、個人事業主でも2社間取引が可能なケースもあります。
利用を検討する際は、ファクタリング業者のサイトを確認しましょう。
3社間ファクタリングの場合は、債権譲渡登記をする必要は無いので、個人事業主でも利用することができます。
個人事業主でも利用することができることは、3社間ファクタリングの大きなメリットといえるでしょう。
3社間ファクタリングのデメリットは2つ！
様々なメリットがある3社間ファクタリングですが、デメリットもあります。
3社間ファクタリングの主なデメリットは2つです。
- 売掛先にファクタリングの利用が知られてしまう
- 即日利用することができない可能性が高い
3社間ファクタリングのそれぞれのメリットについてわかりやすく説明をします。
売掛先にファクタリングの利用が知られてしまう
3社間ファクタリングの最大のデメリットは、売掛先にファクタリングを利用した事実が知られてしまうことです。
ファクタリングの利用を嫌がる会社は非常に多いので、ファクタリングの利用の事実が知られてしまうことは、大きなデメリットといえるでしょう。
即日利用することができない可能性が高い
3社間ファクタリングを利用するためには、売掛先の同意が必要です。
即日で売掛先の同意を取ることができれば即日利用することができますが、一般的に即日同意を得ることは難しいでしょう。
即日利用することのできない可能性が高いことは、3社間ファクタリングの大きなデメリットといえます。
まとめ
今回は2社間・3社間ファクタリングについて詳しく説明をしました。
2社間ファクタリングの場合、取引先に知られることなく、ファクタリングを利用することができるなどのメリットがありますが、3社間取引よりも手数料が高く審査も厳しめです。
一方で、3社間ファクタリングは、手数料が低いことや個人事業主でも利用しやすいなどのメリットがありますが、売掛先にファクタリングの利用が知られてしまうデメリットもあります。
2社間ファクタリングと3社間ファクタリングとを比べてみて、どちらが自社のために良いかを判断する材料になれば幸いです。
