有価証券の分類と仕訳の際の注意点について

 

有価証券は、その保有目的に応じて処理する勘定科目が異なります。この記事では、有価証券の分類と仕訳の際の注意点を取り上げます。

 

有価証券の分類について

 

売買目的有価証券

 

売買目的有価証券は、短期的な売買によって利益を得ようとする目的で保有する株式や債権のことです。

満期保有目的債権

 

満期保有目的債権は、社債を満期まで保有する目的で購入する場合に使用する勘定科目です。

 

子会社株式

 

子会社株式とは、親会社が全発行済株式の50%超を保有している場合に使用する勘定科目であり、関連会社株式と合わせて関係会社株式といいます。

 

関連会社株式

 

関連会社株式とは、親会社が全発行済株式の20~50%を保有している場合に使用する勘定科目です。

 

その他有価証券

 

その他有価証券は、上記のどの分類にもあてはまらないものについて使用する勘定科目です。

 

仕訳の際の注意点について

 

有価証券を購入した際には、有価証券の購入代価に加えて証券会社等に支払う購入の際の手数料を加えた金額となります。このような手数料を付随費用といい、付随費用を購入代価に加えた金額が有価証券の取得原価となります。

仕訳問題で、「売買目的でA社の株式を100株購入した」などと売買目的と表現されている場合は売買目的有価証券で処理します。

同様に、「満期保有目的でA社の株式を100株購入した」といった文章があれば満期保有目的債権で処理をします。

勘定科目自体にそのような表現が使用されているので、こうしたケースであれば簡単に処理できそうです。

少し注意が必要な例としては、親会社が「発行済み株式総数の50%を取得している」といった表現が出てきた場合に、子会社株式か関連会社株式のどちらで処理するか迷うかも知れません。

子会社株式は発行済み株式総数の50%超で、関連会社株式は発行済み株式総数の20%~50%ですから、上記のような表現が仕訳問題で出てきた場合は関連会社株式で処理することになります。

また、株式や債権の取得割合などの説明がなく、購入する目的が「長期的な取引関係を維持するため」などと表現されている場合は、その他有価証券を使って処理します。

 

有価証券の仕訳の例

 

A社はB社の株式を300株(@¥1000)で取得して、代金は小切手で支払った。尚、B社の発行済み株式総数は500株である。

借方金額貸方金額
子会社株式300,000当座預金300,000

この例では、A社はB社の全株式の60%を取得することになりますから、子会社株式の勘定科目で処理することになります。

もし、この問題が最後の部分だけ、B社の発行済み株式総数が500株⇒1000株だったとすれば仕訳は次のようになります。

借方金額貸方金額
関連会社株式300,000当座預金300,000

この場合は、A社はB社の全株式の30%を取得することになりますから、子会社株式ではなく関連会社株式で処理することになります。

 

まとめ

 

有価証券は保有目的に応じて処理する勘定科目が変わることに注意が必要です。

特に、株式の保有割合で使用する勘定科目が変わる子会社株式(50%超)と関連会社株式(20%~50%)の違いを抑えておきましょう。

 

 

 

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ABOUTこの記事をかいた人

個人事業主のアラフォー男(ささぶね)です。 これまで、お金に関する無知が原因で経済的に苦労した経験から、お金の知識の大切さを痛感。 その後、お金に関する勉強を始め日商簿記2級やFP2級・AFPを取得。 個人事業主のお金管理に役立つ内容を中心に情報発信しています。