個人事業主が経費にできる車関連の項目と勘定科目について

 

個人事業主が必要経費として計上できるものの中に車を上げることができます。
 
 
車両自体を経費にできるのは勿論ですが、車を使用したり維持するのにかかる、車関係の費用も経費とすることが可能です。
 
 
この記事では、経費にできる項目や使用する勘定科目などをご説明しています。
 
 
車関係の費用は多いですから、経費の計上漏れがないように、確認していただきたいと思います。
 
 
 

車両について

 

減価償却

 
最初に車両の経費計上に関してですが、車を購入した年に車両代金を全て経費にするのではなく、一定の期間をかけて費用計上していきます。
 
このことを減価償却と言います。
 
車両については、一定の期間をかけて減価償却していきますが、その償却期間に関しては、税法によって決められています。
 
例えば、新車で車を購入した場合は、次の償却期間に基づいて、減価償却費を計算していくことになります。
 
 
普通自動車 6年
 
軽自動車  4年
 
 
詳しくは国税庁のホームページで確認することができます。
 
国税庁 車両耐用年数
 
 

中古車について

 
 
仮に、中古で普通自動車や軽自動車を購入した場合は、新車登録からの年数に応じて計算方法が異なります。
 
償却期間を次のように計算します。
 

耐用年数を経過している場合

 
例えば、新車登録から5年が経過した軽自動車を購入した場合。
 
軽自動車の耐用年数は4年となっていますので、それ以上経過している場合は次のように計算します。
 
 
法定耐用年数×0.2
 
 
この式に当てはめて計算すると0.8となります。
 
では、このケースだと耐用年数は0.8年となるのかというとそうではありません。
 
計算結果が2年以内となった場合は、耐用年数を2年として計算できることになっています。
 
ですから、中古で5年落ちの軽自動車を購入した場合は、2年間で減価償却をすることになります。
 
 
また、耐用年数の一部だけが経過している場合は計算方法が異なります。
 
別の例で考えてみます。
 
新車登録から3年が経過した中古の普通自動車を購入した場合。
 
普通自動車の耐用年数は6年ですが、このケースは耐用年数の一部が経過しているだけです。
 
このような場合は、次のように計算することになります。
 
 
法定耐用年数-(経過年数×0.8)
 
 
この式に当てはめると、3年落ちの普通自動車の場合は3.6となります。
 
 
ただし、3.6年が耐用年数となるわけではありません。
 
少数点以下の数字に関しては、全て切り捨てとなりますので、このケースでは減価償却を3年で計算することになります。
 
少数点以下を、四捨五入するわけではありませんのでご注意下さい。
 
 
 

車両費について

 
 
 
車両費とは、事業で使用している車に関係する費用全般を処理する勘定科目で、その車両の維持管理に必要な支払いを必要経費として計上することができます。
 
 
 一例としては次のような項目が関係します。
 
 
●ガソリン代
●オイル代
●車検代(一部)
●車両修理代
●車両整備代
●パーツ代
 
 
上記の費用に関しては、絶対に車両費の勘定科目を使って仕訳をしないといけないと言うわけではありません。
 
 
例えば、事業で車を使用する頻度や割合が少ないのであれば、まとめて車両費で処理した方が詳細な勘定科目を新たに設定することで会計処理が煩雑になるような状況を避けることができます。
 
 
一方で、事業で車を使用する頻度や割合が多いのであれば、さらに幾つか勘定科目を設定するほうが良いかも知れません。
 
 
確かに、全て車両費で処理する場合と比べると、会計処理に少し余計な手間をかけないと行けませんが、管理がしやすいですしコスト意識も高まると思います。
 
  
 

車両費以外で処理する場合

 
 

レンタカー代に関連した費用

 
 
事業主が保有している車両と、車両を借りた場合とでは、内容が同じでも処理が異なります。
 
 
例えば、仕事でレンタカーを利用する機会がある場合、車関連の費用として車両費で処理したくなるかも知れませんが、レンタカー代については旅費交通費の勘定科目で処理します。
 
 
また、レンタカーを利用する際に使用するガソリン代についてですが、所有している車のガソリン代は車両費で処理しますが、レンタカーなどを借りた際に使用したガソリン代については、レンタカーの料金と共に旅費交通費として処理することになります。
 
 

車検の費用

 
 
車検の際にかかる費用は、合計金額を車両費とはせずに、車検の内訳を確認した上で、その内容に応じて仕訳を行います
 
 
車検の基本料金に関しては車両費で処理することができます。
 
 
車検の際にかかる税金としては、自動車重量税や印紙税などが挙げられます。
 
 
これらの税金に関しては租税公課で処理することになります。
 
 
自賠責保険に関しては損害保険料で処理することになります。
 
 
 

プライベートでも使っている場合

 
 
車両に関する費用を経費計上する際に注意すべき点は、使用している車が事業とプライベートの両方で使用している場合、必要経費として経費計上できるのは事業の分だけです。
 
 
私も、事業で自家用車を使用しており、按分計算をした上で毎年経費計上しています。
 
 
確定申告を始めて最初のうちは按分計算といっても、具体的にどのくらいの割合を経費にしていいのか検討が付きませんでした。
 
 
零細個人事業主ですし、適当でも問題ないかと思ったりしたことも以前はありましたが、仮に税務署から説明が求められたりした時はきちんと説明できずに問題になる可能性もありえます。
 
 
ですから、按分率を決定する点で合理的に計算することをお勧めします。
 
  
私の場合は、年間の走行距離を基準として事業割合を計算し費用計上しています。
 
 
 
他の計算方法としては、1週間の内に5日は仕事で使用しており、残りの2日はプライベートで使用しているといった、日数による按分計算も考えられます。
 
 
ご自身の使用状況に応じて、合理的な計算をすれば問題はありません。
 
 
計算の根拠をきちんと説明できれば、税務調査などの場面で説明が求められても安心です。
 
 
 

仕訳例について

 
 

●ガソリン代5000円を現金で支払った。なお、この車両に関しては事業とプライベートで使用していて、事業で使用している割合は40%とします。

 
借方金額貸方金額摘要
車両費 2,000現金5,000ガソリン代
事業主貸3,000
 
 
 
この例は、車両を事業とプライベートの両方で使用しているので按分計算をします。
 
 
必要経費として計上できるのは、事業で使用している割合でだけですので、車両費は5000×0.4=2000円となります。
 
 
 

●出張先でレンタカーを借りた。レンタカー代金1万円とガソリン代3000円の合計1万3000円を事業用のクレジットカードで支払った。

 
借方金額貸方金額摘要
旅費交通費13,000未払金13,000レンタカー代
 
 
 
この例では、レンタカー代とレンタカーに使用したガソリン代の仕訳です。
 
 
先ほどの例では、事業で使用しているガソリン代を車両費で仕訳しました。
 
 
ただし、今回の場合は、レンタカーに使用したガソリン代となっており、車両費ではなくレンタカー代と合わせて旅費交通費で処理することになります。
 
 
 

●事業用の車を車検に出した。車検費用として車検の基本料金5万円と自動車重量税および印紙税8000円、自賠責保険2万2000円の合計8万円を現金で支払った。

 
借方金額貸方金額摘要
車両費50,000現金80,000車検基本料
租税公課 8,000自動車重量税・印紙税
損害保険料 22,000自賠責保険料
 
  
 
車検にかかった費用に関しては、その内訳を確認した上で、車検にかかる検査費用などの基本料金については車両費で処理します。
 
 
税金関係は租税公課、自賠責保険に関しては損害保険料の勘定科目で処理します。
 
 
 
 

 

まとめ

 
 
 
車両については減価償却によって経費計上します。
 
 
車両以外の、車に関する費用全般は車両費の勘定科目で処理します。
 
 
車関連の費用でも、車両費以外の勘定科目を使用する場合があるので注意が必要です。
 
 
事業とプライベートで使用している場合は、按分計算し事業分を経費計上します。
 
 
 
 
 

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個人事業主のアラフォー男(ささぶね)です。 これまで、借金生活で苦労したりお金の知識がなかったばかりに余分な税金を払い続けてきた経験から、お金の知識の大切さを痛感。 その後、お金に関する勉強を始め日商簿記2級やFP2級・AFPを取得。 個人事業主のお金管理に役立つ内容を中心に情報発信しています。