節税効果抜群!個人型確定拠出年金(iDeCo)で老後に賢く備えましょう

 

 
 

 

2015年の家計調査によれば、年金暮らしの高齢者世帯は毎月約6万円の赤字となっています。

 

現在、少子高齢化は加速しており、もらえる公的年金は将来さらに減っていくことが予想されます。

 

今後は、補完的な役割を果たす私的年金の重要性が大きくなっていくでしょう。

 

そこで今回の記事では、大きな節税メリットのある個人型確定拠出年金(iDeCo)の仕組みと特徴についてご説明していきたいと思います。

 

個人型確定拠出年金(iDeCo)とは?

 

これまでは、自営業者や企業年金に加入していない方しか利用することができなかった個人型確定拠出年金が、2017年の1月からは、公務員や主婦、企業年金のある会社員など20歳以上から60歳未満のほぼすべての方が加入可能となります。

 

確定拠出年金とは、基礎年金や厚生年金保険などの公的年金に加えて給付が受けられる私的年金のひとつです。

 

この確定拠出年金には 企業が導入して従業員が加入者となる(企業型)と、個人が任意で加入する(個人型)の2種類があります。

 

今回とりあげるのは、(個人型)確定拠出年金です。

 

ちなみに、iDeCo(イデコ)という愛称については、厚生労働省の選定理由を見てみると、英語表記の individual-type Defined Contribution pension planの単語の一部から構成され、個人型確定拠出年金をうまく表していて、「i」には「私」という意味が込められており、自分で運用する年金の特徴を捉えているということがその理由だそうです。

 

あなたは自分で運用して将来の年金額を少しでも増やしたいとお考えでしょうか?

 

もしそうであれば、これから取り上げるiDeCoのメリットとデメリットを比較考慮した上で、この制度を利用するかどうかを検討されるようおすすめ致します。

 

 

個人型確定拠出年金のメリット

 

iDeCoの最大のメリットは節税効果が非常に大きいことです。

 

他の資産運用にはない3段階の税制優遇が受けられますから、老後の資産形成において最強の制度とも言われています。

 

これから、詳しくご紹介いたします。

 

①掛け金の金額が全額所得控除の対象となる

 

この制度を使って運用を考える場合に、定期的に一定の金額を積み立てるわけですが、その分が全て所得控除の対象となります。

 

例えば、所得税率20%の方が毎月2万円を積み立てると1年で24万円×20%で4万8000円の節税効果があります。

 

運用を続ければ、10年で48万円、20年で96万円、30年で144万円もの節税ができるんです!所得控除分だけでも、これだけの節税効果が見込めるわけですからとても魅力的な制度だと思いませんか?

 

ただし掛け金に関しては限度があります。毎月5000円から1000円単位で積立が可能ですが、上限に関しては勤め先の状況や立場によって変わります。

 

企業年金のない会社員と専業主婦であれば2万3000円、勤務先の企業年金が企業型確定拠出年金のみのサラリーマンであれば2万円、企業年金のあるサラリーマンや公務員であれば1万2000円、自営業者であれば6万8000円が掛け金の上限となります。

 

iDeCo加入対象者年間上限額
国民年金第1号被保険者(自営業者など)81万6000円
企業年金のない人や国民年金第3号被保険者27万6000円
企業型確定拠出年金の加入者(他の企業年金がない場合)24万円
企業型確定拠出年金の加入者(他の企業年金がある場合)や公務員など14万4000円

 

現在は、月ごとに拠出額の上限が決まっていますが、2018年からは年間の上限額に変更になります。

 

いずれにしても、年間の上限額は変わらないので何がどう違ってくるのかが分かりにくいかも知れません。

 

この変更により、今までは毎月の上限拠出額まで掛金を拠出する経済的なゆとりがないと感じていた方でも、ボーナスが支給される時に対応する期間の金額をまとめて拠出するといったやり方が可能となります。

 

対応する期間とは、例えば6月にボーナスが支給された際に、その年の1月~6月分をまとめて拠出するといったやり方です。勤務先の企業年金が企業型確定拠出年金のみのサラリーマンのケースでは年間の上限額は24万円ですから、12万円をまとめて拠出するといったことが可能となります。

 

つまり、毎月一定の掛金を拠出することができない方でも、ボーナス時期などお金にゆとりのある月にまとめて拠出することで、年間の上限限度額の使い残しをなくすことができることになります。

 

現在は、使い残しの穴埋めは出来ませんから、2018年から年間の上限額に変更になることでiDeCoを利用する点での利便性が増すことになります。

 

②運用時の利益が非課税になる

 

通常であれば、金融商品の運用益には譲渡所得課税として20%の税金がかかりますが、確定拠出年金を利用して運用益が発生した場合は非課税になりますので、元本確保型の商品よりも株式などの商品を活用することでメリットを最大限に活かすことができます。

 

しかし、現状は確定拠出年金全体の50%以上は元本確保型の商品で運用されています。この一因としては、加入者が運用商品を選択することに困難を感じていることが考えられます。

 

今後はますます自助努力が求められる時代になります。

 

元本確保型の商品でも節税効果は得られますが、今からお金に関する知識を増やして運用益が大きくなる株式などの商品も活用できるようにしていきたいですね。

 

③受け取る際にも節税効果が得られる

 

確定拠出年金のもらい方として退職一時金か年金の形で分割で受け取ることが可能です。

 

退職一時金であれば「退職所得控除」、年金として受け取る場合は「公的年金等控除」としてどちらの受け取り方を選択したとしても節税の恩恵が受けられますから、その分課税対象になる所得を減らすことができます。

 

節税効果という点から考えると、年金という形よりも一時金として受け取ることで退職所得控除を活用するほうがお得になるケースが多いです。

 

年金として受け取る形にすると公的年金控除の対象となりますが、他に受給することになる公的年金と合わせると控除額を使い切ってしまうことが考えられるためです。

 

一時金として受け取る場合は、金額にもよりますが控除額の範囲内で収まるケースが多いと思われます。

 

退職所得控除額 
運用年数が20年以内40万円×年数(最低金額80万円)
運用年数が20年超800万円+70万円×(年数-20年)

 

退職所得=(収入ー退職所得控除額)×1/2ですから、例えば一時金が700万円で運用年数が18年だとすると退職所得控除額が720万円となり、収入よりも多くなりますから退職所得は0となり税金はかからないことになります。

 

受け取れる金額や運用年数などを確認した上で、よりお得な受け取り方を決定されるようにお勧めしたいと思います。

 

いずれにしても、拠出時、運用時、受け取り時に節税のメリットが受けられる制度というのは他にはありません

 

節税のメリットを最大に受けられるお得な制度ですから、ぜひ老後の備えを考えておられる方であれば検討に値する制度です。

 

 

個人型確定拠出年金のデメリット

 

iDeCoは将来に対する備えを行いながら節税もできるという非常にお得な制度となっていますが、利用を検討する際に抑えておくべきデメリットもいくつかあります。

 

①60歳までは原則解約できない

 

この制度は、原則解約が出来ません。

例外としては、年金資産額が25万円以下もしくは通算拠出期間が3年以下であれば解約も可能です。

 

ただし、この制度の目的がそもそも老後資金の備えとして意図されており、毎月の積立額に関しても年に一度だけであれば変更することが可能ですから、解約条件が厳しいのは仕方のないことかも知れません。

 

こうしたデメリットがありますので、いくら節税効果が優れた制度だからといって無理な積立をしていしまい、その結果家計のやりくりに困るような状況になるなら元も子もありませんので余剰資金の範囲で運用するように心がけましょう。

 

②手数料がかかる

 

節税効果の方が大きいとはいえ手数料がかかることはデメリットです。

 

運用成果を下げないためには、コストに関してはできるだけ低く抑えることが大切になります。

 

手数料に関しては、まず商品の運用コストを考慮する必要があります。

 

信託報酬について

 

例えば、確定拠出年金制度で運用する投資信託には販売手数料はかかりませんが、信託報酬がコストとしてかかります。

 

信託報酬とは管理手数料とも呼ばれ、投資信託を保有している間ずっと支払うことになります。

 

例えば、30歳から60歳まで毎月2万円を積み立てた場合、30年間の信託報酬額は信託報酬が0.5%であれば約54万円、1.0%であれば約108万円となり、コストだけで50万円以上も差が生じることになります。

 

普通、市販のものより確定拠出年金で運用する投資信託の方が、信託報酬は低いですが、それでもおおよそ0.2~1.0%ほどの幅があります。

 

そして上記の通り、長期間に渡って運用すればそれだけコストもかかりますので、この点をよく検討した上で投資信託を選ぶことも重要です。

 

口座管理手数料について

 

口座管理にかかる手数料も考慮すべきです。

 

口座管理の手数料については、年間6,500円程度の金融機関が多いですが、口座管理の手数料については、年間6,500円程度の金融機関が多いですが、スルガ銀行 SBI証券 (年金資産残高が50万円以上の場合)は年間2,004円と現時点では最も安い手数料となっています。

 

最も安い手数料の金融機関とそれ以外の金融機関では、口座管理手数料は年間に4,500円ほどの差になりますが、上記の例と同様に仮に30年間運用すれば、約13万5000円コストの差が生じますのでこの点も考慮する必要があると思います。

 

手数料に関しては、この記事を書いた時点ではSBI証券とスルガ銀行が最安の手数料だったのですが、2017年5月18日の日経新聞に次のような記事が掲載されました。

 

SBI証券は6月から、個人型確定拠出年金(DC)「iDeCo(イデコ)」の運営管理手数料をゼロにする。期間や残高などに応じて無料とするケースはあったが、条件をつけずに無料にするのは業界で初。

 

これには驚きました。ただでさえ最安だったSBI証券が運営管理手数料を0円にしたからです。今までは、iDeCoの口座開設時や運営管理機関をSBI証券に変更するのに1080円の手数料が必要でした。

 

また、残高が50万円未満であれば、口座管理手数料が月額で324円かかっていました。

 

これらが全て無条件で0円となったわけです!取り扱い投信の数も他の証券会社と比べて多いですし、これはSBI証券の一人勝ちかと思ったのもつかの間、翌日の2017年5月19日の日経新聞に次のような記事が掲載されました。

 

 楽天証券は18日、個人型確定拠出年金(DC)「iDeCo(イデコ)」の運営管理手数料を無料にしたと発表した。従来は期間を設けて口座管理手数料などを無料にしていたが、18日から無条件で全てゼロにした。

 

SBI証券に対抗して楽天証券も即座に運営管理手数料を無条件で0円にすることを発表しました。

 

これからiDeCoを始めようと検討していた方からすればまさに渡りに船、このように顧客獲得のための競争をしてくれてお得にサービスを利用出来るようになることはとてもありがたいことですね。

 

iDeCoを始めることを検討しているならば、運営管理手数料0円の SBI証券か楽天証券がお勧めです。

 

その他の注意点

 

冒頭で、2017年の1月からは、公務員や主婦、企業年金のある会社員など20歳以上から60歳未満のほぼすべての方が加入可能となることに触れましたが、加入出来ない方もおられます。

 

例えば、国民年金保険料を収めていなかったり、免除申請をしている方は加入することができません。

 

国民年金保険料をきちんと収めておられるなら、さらに個人型確定拠出年金(iDeCo)を活用して、節税しながら将来の年金額を増やすことを検討してみるのは如何ですか?

 

国民年金保険料をきちんと収めたいとは思っていても、現時点で難しい場合は、今後家計の状況が今よりも改善してiDeCoの加入が検討できるようになる点で、当サイトの情報が少しでも役立てば幸いです。

 

まとめ

 

今後、私的年金の重要性はますます高まることが予想されますが、2017年の1月からは、20歳以上~60歳未満のほぼすべての方が個人型確定拠出年金(iDeCo)に加入可能となります。

 

個人型確定拠出年金(iDeCo)は、拠出時、運用時、受け取り時の3段階で節税メリットが受けられる大変お得な制度です。

 

デメリットとしては、原則解約出来ないことや、信託報酬や口座管理手数料がかかることが挙げられます。 

 

現在、SBI証券と楽天証券は口座管理手数料がかかりませんのでお勧めです。

 

スポンサーリンク

PICK UP & PR

ABOUTこの記事をかいた人

個人事業主のアラフォー男(ささぶね)です。 これまで、借金生活で苦労したりお金の知識がなかったばかりに余分な税金を払い続けてきた経験から、お金の知識の大切さを痛感。 その後、お金に関する勉強を始め日商簿記2級やFP2級・AFPを取得。 個人事業主のお金管理に役立つ内容を中心に情報発信しています。